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プテリスの育て方

プテリスワラビ(イノモトソウ)科 学名:Pteris 用途 鉢植え
難易度 バー バー バー バー バー(そだてやすい)

耐寒性 バー バー バー バー バー(ややよわい:5℃以上)

涼しげな草姿が魅力のシダ植物で、観葉植物として楽しみます。主に栽培されているのはクレティカ種とエンシフォルミス種です。基本的に栽培しやすいですが、水切れには気をつけましょう

栽培カレンダー
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
植え替え
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肥料
      バー バー バー バー バー      

季節・日常の手入れ ポイント
枯葉の整理
湿度を高く保つことがプテリスを育てる上での大きなポイントです。湿度不足や水切れになると葉が黒く変色してちりちりになって傷んでしまいます。 傷んだ葉は元に戻らないので株元近くから切り取ってしまいましょう。

株の仕立て直し
株全体が傷んでしまった場合は株元から茎をばっさりとすべて刈り込み、たっぷりと水を与えて新芽の発生を促します。新芽が出るまで乾かさないように湿度を高く保つことが大切です。湿度を高く保つために刈り込んだ株を鉢ごと透明ビニール袋にくるんで水分が蒸発しないように管理する方法もありますが、高温時期には温度が高くなりすぎることがあるので注意が必要です。

アジアンタムに準じる
基本的な栽培方法はアジアンタムに準じます。アジアンタムを枯らさずに育てている方なら特に問題なく栽培できると思います。

日当たり・置き場所
陰地性植物で耐陰性は強いですが強い日射しに弱く、直射日光にあたると葉が枯れ込むことがあります。真夏は直射日光を避けた半日陰の場所、春と秋は柔らかい日射しの当たる場所が適しています

越冬に5℃以上の気温が必要なので、冬は室内で育てます。室内の日が差し込む明るい場所が適しています。一年を通して室内で育てる場合、エアコンの風の当たる場所においていると、思いもよらず空気が乾燥して葉が枯れる 事があるので気を付けましょう

日本に自生している種(イノモトソウ、マツザカシダ)なら戸外で越冬させることもできます(ただし、関西より西の地域もしくは暖地に限る)。実際にそれらの品種は庭園の下草として利用されることもあります。

水やり・肥料
多湿を好み乾燥を嫌う植物です。特に生育期間中の水切れは禁物です。春~秋の生育期は土の表面をさわってみて、乾きかけていたら水をたっぷりと与えます。土の表面が乾いてからでは水を与えるタイミングとしては遅いので気を付けましょう。冬の間はあまり成長しないので生育期間ほど水を必要としません。土の表面が乾いてから水を与えるようにします。また、水やり以外にもこまめに霧吹きで葉に水をかけて空気中の湿度を高く保つようにします。

肥料は5~9月の生育期、2ヶ月に1回ゆっくりと効くタイプの化成肥料を株元に施します。冬でも生育適温がキープできる場合は、1ヶ月に1回薄めの液体肥料を与えます。

用土
水はけ、水もちのよい土が適しています。赤玉土4:パーライト3:ピートモス3の割合で混ぜた土を使います。

植え替え・植え付け
根づまりを起こしやすいので、できれば毎年植え替えます。根づまりを起こした状態で育てていると葉先から枯れ込んできます。茎葉がたくさん茂り大株状態になっているものでしたら、同時に株分けも行います。

ふやし方
株分けでふやすのが一般的で簡単です。大株になったものを鉢から抜いて3~5本の茎(芽)を付けた状態でいくつかに分けます。ミニ観葉に仕立てる場合は1茎(芽)ずつに分けて小さめの鉢に植え付けます。しっかりと根づかせるために植え付けた後は乾かさないように湿度を高く保ちましょう。株分けの適期は5月から9月です。

プテリスはシダ植物なので、葉の裏に胞子ができます。一般的ではない上に家庭では難しいですがその胞子をタネのようにまいてふやすこともできます。胞子は6月頃に熟すので、紙の上などに胞子を採取して、細かく刻んで湿らせた水ごけを平たい鉢に敷き詰めその上に胞子を均一にまきます。深めの受け皿に水を入れてその中に胞子をまいた鉢を置きます。湿度を高く保つためにガラスの板などを鉢の上にかぶせて、日光が入らないように新聞紙などで覆いをします。胞子は完熟したものをまくこと、空気中の湿度を高く保つこと、気温変化の少ない環境におくことなどがポイントです。

かかりやすい病害虫
特にありません。

まとめ 
直射日光は避けます
越冬温度は5度を目安にします
湿度を好むので、極端な水切れには注意

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ワラビ科
観葉植物