色とりどりの小さな花、冬の鉢花の定番

カランコエとは

ベンケイソウ科 「か」からはじまる植物 多肉植物・サボテン

カランコエ
この植物の育て方
科名
ベンケイソウ科
学名
Kalanchoe
別名
ベニベンケイ など
原産地
主にマダガスカル 東アフリカ
大きさ
10cm~3m
開花期
10月~5月
難易度
★★☆☆☆(そだてやすい)

こんな植物です

〔〕内は学名、K.はKalanchoeの略。

マダガスカル・東アフリカ・南アフリカ、中近東、東南アジア、台湾、中国、西南諸島などにおよそ100種が分布する植物です。分布域は広いですが、大半はマダガスカルと東アフリカに集中しています。種によって姿形は様々です。鉢花として栽培されるものもあれば、ユニークな姿の葉を鑑賞する多肉植物として扱われるものもあります

名前の由来

カランコエの一種に対する中国名に由来します。

鉢花としてのカランコエ

一般的に鉢花として親しまれているのは、ブロスフェルディアナ種〔K. blossfeldiana〕から改良された園芸品種で、それらを指してカランコエと呼ぶことも多いです。日本には昭和6年に入ってきて、ベニベンケイの和名があります。色彩が乏しくなりがちな冬から春に鮮やかな色の花を咲かせ、冬の定番鉢花となっています。ミニ鉢植えはお菓子のようなかわいらしさがありますし、大鉢仕立ては堂々としています。ドイツで改良が始まり、次いでオランダやアメリカ、日本でも育成され、様々な園芸品種が生まれました。

葉っぱは分厚くて多肉質、表面に光沢があります。草丈10cm~20cmの矮性種(わいせいしゅ)と30cm~50cmの高性種があります。何本もの花茎を出し、先端に1cm程度の小花をたくさん付けます。花色は紅色、オレンジ、ピンク、黄色、白、クリーム色、アプリコットなどがあります。花びらが幾重にも重なった八重咲き種もあります。

それ以外の種

その他、鉢花として普及しているカランコエにウェンディ〔'Wendy'〕とテッサ〔'Tessa'〕があります。いずれも違う種同士を掛け合わせてつくられた交雑種です。オランダで作出されました。

ウェンディーはマンジニー種〔K. manginii〕を元に改良した園芸品種です。這うように茎が伸び、花茎を細かく枝分かれさせ、先端を少し絞った釣り鐘状の花をたくさん咲かせます。花色は赤みがかった紫色で、吊り鉢(ハンギング)に向きます。テッサはグラシリペス種〔K. gracilipes〕が元となっています。ウェンディーに草姿が似ていますが、花はやや細めの筒状になります。花色は朱色です。


多肉植物としてのカランコエ

鉢花として普及しているのは数種ですが、葉の形がユニークなものが多く、様々な種が多肉植物として栽培されています。代表的なものに葉のフチからたくさんの子株を吹くセイロンベンケイ〔K. pinnata〕やふっくらと厚みのある葉にふさふさの毛が生えるツキトジ(月耳兎)〔K. tomentosa〕、葉に茶色い毛が生え、草丈は最大3mにもなるセンニョノマイ(仙女の舞)〔K. orgyalis〕、葉の表面に白粉がつくハクギンノマイ(白銀の舞)〔K. pumila〕などがあります。

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