リンドウは本州〜奄美諸島の山野に自生する植物で(近縁種も含めるとほぼ日本全域に分布しています)、秋空に映える濃い青紫色の花は野趣・美しさ・かわいらしさなどを兼ね備えた日本人の心に響く古くから親しまれてきた野草ともいえると思います。厳密にはリンドウは学名で「Gentiana scabra var. buergeri」と呼ばれるひとつの種を指すのですが、近縁種や変種もひっくるめて「リンドウ」「リンドウ類」と呼ぶことが多いような気がします。 世界に目を向けてみるとリンドウの仲間は約400種類(日本にはそのうち約18種と8変種がある)が分布しています。変種や亜変種が数多くある上に、切り花向きや鉢植え向きに人間によって改良された品種もあり、実際にはもっとたくさんの仲間がいると思われます。「リンドウ類」と一言で言っても草姿や花の色や大きさ、形、生育場所などが異なる様々な種類があるゆえに栽培方法も多岐にわたります。園芸的にはある種、奥が深く極めれば非常に専門性の高い植物ともいえるでしょう。 鉢植えとしてよく栽培されているのはリンドウの亜変種に当たる「キリシマリンドウ」やコンパクトになるよう改良された園芸品種の「シンキリシマリンドウ」などです。また、ピンク色の花がかわいらしい「イシヅチリンドウ」も鉢物として普及しています。切り花には草丈が高く茎がしっかりしている「オオヤマリンドウ」や「エゾリンドウ」などが栽培されています。前述したように変種や亜変種がたくさんありますが、それらが一般に「リンドウ」として栽培されています。 リンドウの仲間は学名で「ゲンチアナ」と言いますが、これは薬としての利用価値を発見したゲンチアナ王に由来します。また、日光の二荒山神社(ふたらさんじんじゃ)にはある伝説が残っており、霊草として扱われるそうです。
’リ’からはじまる植物 リンドウ科 山野草の仲間 |
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