サイコプシス・パピリオ

蝶のような姿をした花

ラン科 「さ」からはじまる植物

サイコプシス・パピリオ
科名
ラン科
学名
Psychopsis papilio(= Oncidium papilio)
別名
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原産地
南米
草丈
開花時 およそ1m
主な開花期
不定期

こんな植物です

〔〕内は学名。Pyp.はPsychopsisの略。

ベネズエラ、ペルーに分布するランの仲間です。以前はオンシジウム属に分類されており’オンシジウム・パピリオ’という名前でした。今でもそちらの名前で通っていることが多いです。パピリオは「蝶の形をした」と言う意味で、花姿に由来します。確かに、咲いてる様は茎の先端に蝶が留まっているようにも見えます。

姿・生態

姿・形

株元が扁平にふくらんでバルブを作り、その先端に長さ20cmほどで厚みがある長楕円系の葉を1枚付けます。バルブの下の方から新芽が出て新しいバルブが横にでき、それが続いて株が大きくなります。その株姿から、オンシジウムに分類されていた頃は「厚葉系オンシジウム」と呼ばれていました。

株の大きさに比べて花茎が異様に長く1mに達し、その先端に長い触覚を持った蝶のような姿の花を咲かせます。存外に異様な花姿なので印象に残ります。開花時期は不定期ですが、日本では気温の高い春から秋に咲くことが多いと思います。次々と新しい花が咲いて長期間楽しませてくれますが、律儀にも一度に咲く数は1輪が基本で、今咲いている花が枯れてから次が咲きます。

株が大きくなると同時に数本の花茎を伸ばします。この場合は、それぞれの花茎に1輪ずつの花が付きます。花色は黄色地で、赤褐色の太い横縞が不定型に入ります。変種に横縞が薄い黄色で花全体が黄色っぽいアルバ〔var. alba〕があります。


近い仲間

クラメリアヌム〔Pyp. kramerianum〕

コスタリカ、パナマなどに分布します。花姿はパピリオそっくりです。花は黄色地に赤褐色の大きな斑点が全体に入ります。

カリヒ〔Pyp. Kalihi〕

パピリオとクラメリアヌムを掛け合わせた交配種です。花弁と背萼片がやや幅広で短いですが、見た目は親とあんまり変わらないです。

マリポサ〔Pyp. Mariposa〕

パピリオとカリヒを掛け合わせた交配種です。黄花のアルバなどを比較的よく見ます。花付きが良いです。

育て方メモ

冬越しの温度は10℃以上、夏は暑さを避けた涼しい日陰で管理します。過湿は苦手ですが、強い乾燥も嫌います。小さめの素焼き鉢に植えて、こまめに水を与えるようにします。「同じ花茎に何度も花が咲く」という性質を知らずに花後に花茎を切り落としてしまうと悲しいことになります。一旦花が咲き止んでも、花茎が生きているうちは切らないほうが賢明です。

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