トクサの育て方

「と」からはじまる植物

トクサ
科名
トクサ科
学名
Equisetum hyemale
別名
砥草 木賊 (漢字表記)
原産地
北半球温帯
大きさ
30cm~1m
主な開花期
7月~8月
耐寒性
0℃以上
難易度
★☆☆☆☆(やさしい)

こんな植物です

北半球の温帯に広く分布する植物でスギナ(つくし)の親戚です。日本では中部地方より北の山間などに自生しています。地中には地下茎があり、そこから地上に向けて茎を直立させます。茎は濃い緑色で表面がザラザラしてかたく中空です。茎の途中には節がいくつかあり、上に引っ張るとその部分からすぽっと抜けます。節の部分を囲むようにギザギザのハカマがあり、それが葉に当たります。茎は通常枝分かれしませんが、先端が傷んでそれ以上生長できなくなった場合、枝分かれすることもあります。夏に茎の先端から綿棒のようなかたちをした花(胞子葉群)をつけ、そこから胞子をとばします。

用途・利用

日陰でやや湿り気のある場所でも育つので、日本庭園の下草として植えられたり、草もの盆栽としても利用されます。また、 和風テイストの観葉植物として苔玉仕立てにしたり、鉢植えで楽しんだりと存外に楽しみ方の用途は広いと思います。

表面のザラザラを活かして、煮込んで乾燥させた物を薄板などに貼り付け、ツゲ櫛などの木工品を磨くヤスリとして利用されるのだそうです。 天然素材の紙ヤスリといったところでしょうか?砥草の名前はこの性質に由来します。

名前の由来

属名のエクイセツムはラテン語のエクース(馬)とセタ(剛毛)からなり、節から枝を茂らせるスギナの姿を馬のシッポに見立てたといわれています。

種類

〔〕内は学名、E.はEquisetumの略

トクサの仲間は北半球温帯に15種が分布し、日本にはそのうち9種があります。トクサの園芸品種に茎が黄色くなるものや斑入りのものがあります。

同属別種に太さ1cm、高さ1.5mになる大型種のプレアツム〔E. prealtum〕、太さ2mm、高さ30cmほどの小型種ヴァリエガツム〔E. variegatum〕(和名 チシマヒメドクサ)などがあります。園芸的に利用されることはないですが、スギナ〔E. arvense〕も同属です。

その他の画像

育て方

栽培カレンダー

栽培カレンダー

主な作業の適期

植え付け 4月~6月
肥料 4月~9月

日当たり・置き場所

強い日射しをやや嫌うので、真夏は西日や直射日光の当たらない明るい日陰が理想的です。それ以外の季節はできるだけ日に当てて育てたほうがよいですが、耐陰性もあるので多少日当たりの悪い場所でも育てられます。冬越しは0℃以上。凍らせなければ大丈夫なので平地や暖地では戸外で越冬できます。

鉢植えの置き場所

…日差しが柔らかいのでよく日の当たる場所が適しています。
春・秋…日の良く当たる場所~明るい日陰
…西日や直射日光を避けた明るい日陰

水やり・肥料

乾きにはある程度耐えますが、湿地性の植物で極端に乾燥する土地では育ちにくいです。

春~秋の生育期は土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。冬はあまり生長しないのでやや乾かし気味に、土の表面が乾いて数日経過してから水を与えるようにします。ただし、冬でも10℃以上の気温があると生長するので、その場合は水切れさせないよう、生育期と同様の水やりを行います。

鉢植えなどの限られたスペースでは土の表面が乾く前に水を与えるとじめじめした過湿状態になり根腐れを起こしてしまうことがありますので気を付けましょう。

極端に乾燥させて水切れさせてしまうと生育が衰えますが、それよりも水のやりすぎで根腐れを起こしてしまう方がやっかいです。基本は「土の表面が乾いてから水をやる」です。

あまり肥料は必要ありません。生育期に1~2ヶ月に1回くらい液体肥料を与えるくらいで充分です。

かかりやすい病害虫

性質の強い植物で、病気や害虫の心配はあまりありません。

植え付けと用土

水はけの良い土であれば、特に選ばずによく育ちます。

ふやし方

株分けでふやすことができます。地上の茎を数本付けた状態で地下茎を切り分けます。丈夫な植物なので地上の茎が2~3本付いた状態で小分けした地下茎でも充分根づきます。作業は春~秋の生育期間ならいつでも可能です。