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    第4回 土の再利用と活用「こっそり公園に捨てちゃダメ!」

●どうするの?一度使った土

一度使用した土は、根がびっしりと張っていて一見使い物にならないような感じがする上に、新たに植物を植える際、気持ち的に使い古しの土で植えたくないので、新しい土を使用してしまいがちですが、古い土はどうするの?という質問をよく受けることがあります。、これって当然燃えないゴミになります。でも、ちゃんと園芸用土として再利用できますのでご心配なく。ではどうすれば、もう一度新しい土と同様に再利用できるのかを説明していきましょう。

●1・まずは根を取り除く

プランターや鉢に入っている土は、あらかじめ半分乾いた状態にしておきましょう。そして、ビニール袋の上などに土をそのままごそっと出してしまいましょう。一度使用した土ならびっしりと根が張っていることが多いので、根をほぐして取り除きます。(これはゴミです)。その際、根の固まりの間にも土が入り込んでいるので、土をよく、はたき落とします。手で簡単に取れる固まりの根などは、あらかた取り除いてしまいます。

 
●2・ふるいを使ってさらに取り除く
あらかたゴミ、根を取り除いても細かい根などは残っています。ここで登場するのが、園芸用のふるいです。園芸用のふるいは色々な種類が売っていますが、目が粗め、中目、細目の3種類の網がついているものが、何かと重宝します。直径は30cmほどのものが扱いやすく値段もそれほど高くありません。ぜひそろえておきたい道具の一つです。

さて、できるだけ粗い目のものでふるいにかけます。ここで土が湿りすぎているとうまくふるいにかからないので、半分乾いた状態にしておく必要があるのです。土は下に落ちて、細かい根はふるいの目に引っかかります。その際ふるいに落ちなかった大きめの土も鉢の底に敷く土として利用できるので、捨てないで別に取っておきましょう。

●3・お日様のパワーで消毒

ゴミの掃除はとりあえずここで終わりです。しかし土の中には虫のたまごや目に見えない植物にはよくない菌などが入っていることがあります。これを駆除するためには消毒する必要があります。消毒といっても薬を使用するのではないので、心配しないでください(消毒剤というものもありますが、一般家庭で土が少量の場合はそこまでする必要はない)。お日様のパワーで熱殺菌、殺虫をするのです

よく晴れた日に、よく日光のあたる場所で、土を黒いビニール袋の中に入れて平べったくのばします。土はこぼれないようにしっかりと袋の口をむすんどいてください。真夏なら2日続けてお日様の日に当たるとじゅうぶんに消毒できます。冬なら3から5日くらいお日様の日に当ててください。また、コンクリートの上ならコンクリートが熱を吸収して、下からも熱が土に伝わるので、より効率よく消毒ができます。土の消毒は、お日様の熱によって土を蒸し焼き状態にするところにありますので、消毒中に触ってみて土があたたかくなっていないようでしたらあまり効果がないということも覚えておきましょう。

いつでもできる方法として、育苗鉢などに薄く土を広げて熱湯をぶっかけるという方法があります。冬などはこの方法がいいですが、育苗箱などがプラスチックなので、あまり豪快にぶっかけると熱に弱い分ちょっと変形したりするので注意。それと熱湯の取り扱いにも注意しましょう。

●4・足りない分を補う

これで土の中の菌も虫もいなくなってしまったでしょう。次は、土の中から失われてしまった活力を与える必要があります。肥料は植え付ける際に混ぜ込めばいいので、この時点では必要ありません。ここでいう活力とは、水はけを良くしたり、土が硬くしまるのを防ぐ役割のことです。まだ使っていない新しい土や、腐葉土を古い土の3割ほど混ぜましょう

ちなみにいまは便利なものがあり、土のリサイクル活力剤というものが市販されています。どこのホームセンターでも手にはいるので、手軽に使える上に、プランター一つぶんくらいならこっちの方がお手軽かもしれません。いくらお手軽といっても、ゴミを取ったり熱消毒する行程は変わりませんのでお忘れなく

 
 
●余談ですが…燃えるゴミとして出せる土があった!
土は燃えないゴミって最初にいいましたが、燃えるゴミとして出せる土(正確には培養土)があったんです。「タケダ園芸培養土」というもので、木の皮が主原料らしく、軽いに扱いやすいのが特長です。でも値段は、ふつうの土に比べると決して安くはないので、鉢植えなどが土が少量の場合使ってみてもいいかもしれません。というか最近店頭で見ないから、もう一般販売はしていないのかも。(業務用は見るんだけどなあ)
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