ヒメリュウキンカの育て方
キンポウゲ科 学名:Ranunculus ficaria 用途 鉢植え 露地植え イギリス原産でヨーロッパからシベリアにかけて広く分布する多年草。毎年3月~5月にかけて花を咲かせます。基本種は一重の黄花ですが八重咲きや白花などの変種や改良種があります |
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
開花期 |
植え付け |
肥料 |
季節・日常の手入れ ポイント
日本の気候に生育サイクルが合っており、山野草の中でも育てやすい部類にはいると思います。
秋に芽を出して冬の間に生長し、春に花が咲いて初夏~梅雨ごろに地上部分が枯れます。夏の間は地中にある根の状態で休眠します。生育サイクルをよく理解して、水やりや肥料、置き場所の管理をしましょう。
日当たり・置き場所
芽が動きはじめて葉が出てくる11月頃から葉が枯れてくる6月頃までの生育期間中は、よく日に当てて育てましょう。耐寒性は強く、少しくらいの凍結なら耐えますが、乾いた寒風や霜は葉が傷むので、避けた方がよいです。6月に葉が枯れ始めてきたら直射日光や雨の当たらない棚下やベランダの日陰に置いて管理します。
生育期間中は日当たり、休眠中は雨の当たらない日陰が基本です。
水やり・肥料
湿り気のある草原などに自生するところからもわかるように、一年を通してやや湿潤な環境を好みます。かといって、常に水につかっているような状態は良くありません。
水は土の表面が乾いたらたっぷりと与えるのが基本ですが生育期間中は特に水を好み、冬でも存外によく水を吸うので極端に水切れさせないように気をつけましょう。花後に葉が枯れ始めたら水やりの回数を減らし、休眠中も土の表面がしっとりと湿る程度に水やりを続けます。
肥料は秋の生育期はじめと花後に固形の肥料を少量施すか、液体肥料を10日に1回、花後から葉が枯れ始める頃まで与えます。特に花後の肥料は根茎を太らせて株を大きくするために大切です。
用土
水はけのよい土なら特に質は選ばずよく育ちます。赤玉土と鹿沼土、もしくは半々に混ぜた土が適しています。
植え替え・植え付け
植え替えや植え付けは休眠期の間、晩夏から初秋に行います。ヒメリュウキンカは地下に根茎をつくる性質があり、球根を芽が出る前(休眠期)に植え付けるのと同じように考えればよいでしょう。
かわいらしい情緒を楽しむなら3号鉢(直径9cm)に1芽、たくさんの花を賑やかに楽しむなら5号鉢(直径15cm)に5~10芽を植え付けます。植え付けには底穴が大きくて水はけがよい山草鉢が適しています。
鉢底に大粒の軽石を敷いてその上に粒状肥料を軽く施し用土を少し入れ(根と肥料が直接触れないように)、その上に根茎を置いて用土を入れて芽が1~2cm隠れる程度の深さに植え付けます。
2年に1回くらい、新しい用土に入れ替える目的で植え直しをします。植え替え、植え付け後は芽が出てくるまで日陰で極端に乾かさないように管理します。
ふやし方
株分け、根伏せ(根茎分け)でふやすことができます。
株分けは植え替えと同時に行い、必ず芽が1つ以上付いてるか確認して分けます。
根伏せは根茎分けとも言います。植え替え時に小さな棒状の根茎を一本ずつ株から外して用土に伏せておくと、秋遅くに芽が出て生長を始めます。そのまま通常の株と同じように管理すると、運がよければ翌春からさっそく花を咲かせます。
かかりやすい病害虫
花の咲く頃、つぼみや花茎にアブラムシが付くことがあるので、見つけ次第駆除します。
まとめ
やせ地でなければ肥料はほとんど要りません
剪定の適期は秋から春、ただし厳寒期は避けます
寒さの厳しい地域では落葉することがあります
関連するページ
・ヒメリュウキンカとは・キンポウゲ科
・山野草の仲間