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ヒトリシズカの育て方

ヒトリシズカセンリョウ科 学名:Chloranthus japonicus 用途 鉢植え 露地植え
難易度 バー バー バー バー バー(そだてにくい)

耐寒性 バー バー バー バー バー(つよい)

花の咲いた草姿を静御前に見立て、花穂が一本なのでこの名前があります。属名のクロランサスは「緑色の花」の意味で、この属の代名詞ともなっているチャランの花色が淡い緑黄色に見えるところにちなみます

栽培カレンダー
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
開花期
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植え付け
バー バー バー               バー バー
肥料
      バー バー     バー バー    

季節・日常の手入れ
枯れた花はこまめに取り除いて株をきれいにします。

鉢植え、地植えで楽しむことができます。鉢植えの場合、大きな鉢にまとめて植えると見栄えがします。

日当たり・置き場所
樹木の下(林床)などに自生する植物です。芽が出る頃~花が咲き終わるまではよく日の当たる場所に置きます。それ以降は強い日射しを避けた明るい日陰が適しています。夏の強い日射しは葉が傷み、生育を弱らせます。秋以降は地上部が枯れて地下茎の状態で過ごします。耐寒性もあり凍らせなければ大丈夫なので、冬は棚下などに置くと良いでしょう。

水やり・肥料 ポイント
乾燥を嫌う植物です。春~秋の生育期は土の表面が乾いたらたっぷりと与えます。特に真夏は乾きやすいので、水切れさせないように水やりの際、鉢の周りにも水をまくなど工夫をします。強い乾燥状態におかれると、株が傷んで生育が弱ります。地上部が枯れてしまった冬の休眠期も完全に乾かさないよう、土を軽く湿らす程度にときどき水を与えるのを忘れないようにしましょう。

さほど肥料をほしがりませんが、株が太るとそれだけ株も充実し、花数も増えるのである程度の肥料は必要です。肥料は花の咲いたあと5月上旬頃、秋に涼しくなってくる9月中旬以降の年2回が基本です。骨粉と油かすの固形肥料を1回ずつ、適量与えます。同時に10日に1回程度カリ分の多い液体肥料を併用しても効果的です。

用土
水はけが良く、有機質に富んだ用土が適しています。赤玉土(小粒)4:軽石砂4:腐葉土2の割合で混ぜた用土が適しています。

植え替え・植え付け
根茎が地中を横に伸びて大きくなっていきます。根茎が生長し、きゅうくつになった株は一回り大きな鉢に植え替えます。小さな鉢にぎゅうぎゅうに根が詰まっているような状態では生育も良くありません。植え替えは休眠期ならいつでも可能ですが、晩秋11月頃が適期です。植え替える際は芽先を傷めないように気をつけます。乾燥に弱いので、根を掘り上げた状態で放置しておかずにすぐ植え付けるようにします。

ふやし方
株分け、タネまきでふやすことができます。

株分けは植え替えと同時に行います。3~5芽ついた状態で根茎を切り分けて植え付けます。株分けでの増殖は基本的に大きく成長した株に対して行う作業です。まだ根茎が小さくて芽の数が少ない株の場合、株分けせずに一回り大きな鉢に植え替えて大きく育てたほうがよいです。

タネまきは花後にできたタネを採取してすぐにまきます(「とりまき」と言います)。とりまきですと、比較的よく芽を出します。

かかりやすい病害虫
ヨトウムシの被害が見られます。ヨトウムシは主に葉を食害する害虫で、夜間に活動します。食欲おう盛で、ほおって置くと植物が丸裸にされます。昼間は土中に潜っており見つけにくいので、夜間に調べて見つけ次第、捕り除きます。

まとめ 
春は日当たりの良い場所、それ以降は明るい日陰で
肥料は基本年2回
休眠期も極端な乾燥には気をつけて水を与えます

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センリョウ科
山野草の仲間