可愛らしい花が株を覆う
ヒナソウ(フーストニア)
科名:アカネ科学名:Houstonia caerulea別名:フーストニア トキワナズナ原産地:北アメリカ北部草丈:10cm-20cm開花期:4月-6月難易度 (ふつう) |
ヒナソウ(フーストニア)とは
北アメリカ東部原産の草花で毎年花を咲かせる小型の多年草です。日本には明治時代に観賞用に入ってきたのがはじめと言われています。草丈は15cm前後で、葉は1cmほどのへら状です。地下茎のように地面を横に走る枝で広がりクッション状に茂ります。1cm前後のかわいらしい花を上向きに咲かせます。花は淡い藤色が一般的ですが、比較的変異が多く白、紫、青のものもあります。開花期は主に春~初夏にかけてですが、秋や冬に咲かせることもあります。
属名フーストニアはスコットランドの植物採集家フーストンの名にちなみます。
種類
〔〕内は学名、H.はHoustoniaの略。ヒナソウというと主に学名でフーストニア・セルレア〔H. caerulea〕と呼ばれる種のことを指します。似たような草姿の別種にフーストニア・セルフィリオレア〔H. serpyllifolia〕があります。セルフィリオレアはヒナソウに比べると草姿が一回り小さく、花はやや大きくなります。花色は濃い青から紫まで幅があります。
育て方
栽培カレンダー
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
開花期 |
タネまき |
肥料 |
日当たり・置き場所
日当たりの良い場所~半日陰の場所で育ちます。半日ほど日が当たれば問題なく育ちます。夏の高温にも耐えますが、細かい葉が密生して蒸れやすく、どちらかというと涼しい環境を好むので、風通しが良く温度のたまらない場所が適しています。
水やり・肥料
乾燥が苦手でやや湿り気味の土壌を好みます。水は土の表面が乾きかけたらたっぷりと与えます。冬はやや回数を控えめに、土の表面が乾いてから与えるようにします。
ヒナソウは根が土中の比較的浅い位置に張る性質があります(鉢植えのばあい、根の張れる範囲に制限があるので底まで根が回ります)。地表に近い位置は水分が蒸発してやすいので、特に乾きやすい夏の水やりには気をつけましょう。夏に枯らしてしまうのは、乾燥が原因のことが多いのではないかと思います。
春の花後に液体肥料を月2回、気温が上がる夏前まで与えます。肥料が多いと良く茂って株も大きくなりますが、夏に腐りやすくなります。肥料は最小限に抑えたほうが、夏越しの失敗が少ないです。ヒナソウに関しては肥料不足が原因で枯れることはあまりありません。
かかりやすい病気・害虫
あまり見られませんが、梅雨時期~夏にかけて葉が枯れ傷むことがあります。殺菌剤の散布である程度発生を抑えることができます。アブラムシが発生した時は、薬剤を散布して駆除します。
植え付け・用土
休眠期から生育期に入る2月~3月、生育期から休眠期に入る11月が植え替えの適期です。古い土を落として、傷んでいる根を取り除いて新しい用土で植え付けます。
水はけのよい湿り気味の土が適しています。日向土の小粒や軽石砂8:鹿沼土2の割合で混ぜた土が適しています。また、細かくした水ゴケを少し混ぜておくと湿り気を保つのに効果があります。高さの低い平鉢に植えると、葉が茂って花が咲いたときに非常に見栄えがします。
また、ロックガーデンにも利用できますが湿り気味を好むので乾燥する場所は避けたほうがよいでしょう。
ふやし方
株分け、タネまきでふやすことができます。
株分けは植え替えと同時に行います。タネは採取してすぐまくと比較的発芽率が良く、湿り気のある土壌では自然にこぼれたタネでふえることもあります。
ポイント
非常に繊細な感じを受ける草姿ですが、それなりに順応性は高く存外に強いです。適地ならこぼれたタネでふえることもあります。ポイントは水やりと肥料です。多年草なので上手に育てると毎年花を楽しむことができます。
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