育て方はこのページの下
- 科名
- ケシ科
- 学名
- Dicentra peregrina
- 用途など
- 鉢植え
- 開花期
- 4月~5月
- 大きさ
- 高さ5cm~10cm
- 耐寒性
- つよいほう(凍結注意)
- 難易度
- ★★★★☆(ややむずかしい)
育て方
- ・生育期はよく日に当てて育てます
- ・真夏は暑さを避ける
- ・水はけの良い用土に植え、過湿にしない
●ポイント
栽培カレンダー
主な作業の適期
植え替え | 4月 / 10月~11月 |
---|---|
肥料 | 3月下~6月上 / 10月~11月 |
日常の手入れ
高山植物というと、冷涼な気候を好み暑さに非常に弱いイメージがあります。確かに高温や多湿により生育に支障を来してしまうことも多々ありますが、だからといって過保護にするとかえって逆効果になるケースもよく見られます。コマクサは平地の環境があわないだけで、高山の礫地という他の植物があまり育たないような過酷な環境で生育するある意味タフな植物です。
原産地の生育環境を把握し、置き場所や水やりなど季節にあった正しい管理を行うことが最も大切です。
日当たり・置き場所
日陰になるようなものが全くない高山の礫地に自生しており、日当たりの良い環境が適しています。春~秋の生育期はよく日の当たる場所で管理します。
ただし、真夏は一日中直射日光の当たる場所は鉢の中の温度が極端に高くなり、暑さに弱いコマクサには良くないので、直射日光を和らげる程度の遮光を行うか、午前中日が当たり午後から日陰になるような場所が無難で、熱が溜まらないように風通しを良くすることも大切です。また、真夏の西日は強烈なのでよくないです。真夏に暑いからと一日中日の当たらない日陰に移すと間延びして弱ることがあります。
冬は地上部が枯れて地中のヒゲ根の状態で過ごします。こうなると休眠に入るので日に当てる必要はありません。春に芽が出てくるまで凍結や霜を避けた日陰に置いておきます。
水やりと肥料
春~秋は土の表面が乾いたらたっぷりと与えるようにします。真夏は乾きやすいので必要以上に水を与えてしまいがちですが、過湿になると根が腐って株が枯れてしまいますので気をつけましょう。特に、鉢底に受け皿を敷いて底から水を吸水させるような方法は適していません。冬の休眠期も土の乾き具合を見て乾燥を避け、適度に湿り気を保つように水やりをします。
肥料は春の芽出しの時期から花が咲き終わるまで、秋に涼しくなって葉が枯れて休眠に入る少し前までの期間与えます。肥料は薄めの液体肥料を用いて、月3回を目安に与えます。真夏は暑さで弱っていることもあるので肥料は与えません。
適した土
水はけを良くすることが大切です。鹿沼土と軽石砂を半々に混ぜた土が適しています。
植え替え・植え付け
植え替えは平地や暖地なら秋に涼しくなって地上部が枯れる頃、寒冷地なら春の芽が出る頃が適期です。
鉢から抜いた株は古い土をすべて落として枯れた根を取り除いて、新しい用土で植え替えます。根の付け根当たりには芽があるので傷めないように丁寧に扱います。
夏の暑さ対策のために多孔質の断熱鉢を用いることもあります。
ふやし方
タネまきと根伏せでふやすことができますが、平地や暖地など温度の高い地域では難しいです。
かかりやすい病害虫
かかりやすいと言うほどではありませんが、高温乾燥時期にはダニが発生することがあります。用土、空気中とも適湿を保っていれば発生することは少ないです。
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