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可愛らしい葉と美しい花

ミセバヤ

ミセバヤ
科名:ベンケイソウ科
学名:Hylotelephium(Sedum) sieboldii
原産地:日本 中国
草丈:10cm-60cm
主な開花期:10月-11月

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耐暑性バー バー バー バー バー (つよい)

ミセバヤとは

エッチュウミセバヤ
エッチュウミセバヤ

ミセバヤは瀬戸内海の小豆島と奈良県(さらに、群馬県(†1)や中国を入れることもあります)原産の植物で、主に岩場に自生します。

葉は円形で表面は薄く白粉をはたいたような銀緑色で赤く縁取られ、厚みがあります。またフチにゆるいぎざぎざが見られ、茎を囲むように3枚の葉が付きます。茎は直立せず、弓状にしなるよう横から下に伸びていき、長くなるとしだれます。
10月-11月頃に紅色の小花を茎の先端に球状にまとめて咲かせます。秋の深まりとともに葉が美しく紅葉します。その後、茎葉が枯れて根元に小さな芽をつくって休眠に入り、冬を越します。

変種に富山県特産のエッチュウミセバヤや葉にクリーム色の模様が入る斑入り種があります。また、近い仲間にヒダカミセバヤ(北海道の日高・十勝)、カラフトミセバヤ(北海道・サハリンなど)、ツガルミセバヤ(東北地方の日本海側)などが知られています。

ミセバヤは「この花がきれいなので誰かに見せたい」という意味で、「見せたい」の古い言葉が変化したものです。

以前はマンネングサ属(旧ベンケイソウ属)に分類されていましたが、現在はそこから分割されたムラサキベンケイソウ属に入れられています。

†1 群馬県産は栽培していたのものが野生化したものとも言われる。

育て方

栽培カレンダー
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
開花期
                  バー バー  
植え替え
  バー           バー
肥料
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日当たり・置き場所
日当たりと風通しの良い場所が適します。真夏の強い日射しで葉焼けをおこすこともありますが、さほど気にする必要ありません。たいがいめげずに問題なく育ちます。寒さにも強く、冬は戸外でかまいません。-3℃ほどあれば、寒さの害も受けずに冬越し出来ます。

水やり・肥料
水やりは、春-秋は土の表面が乾いてきたらたっぷりと与え、冬は回数を減らして乾かし気味にします。葉が肉厚で多少の乾燥にも耐えるので乾き気味に管理しがちですが、どちらかというと普通の草花のように適湿を好みます。

常に用土がじめじめと湿っているような状態では根が腐ってしまうことがあるので、水はけのよい用土を用いて「乾いてきたら→水やり」というよう加減に注意しましょう。

肥料は与えなくても良く育ちますが、気持ち的にどうしても与えたい、株を大きくしたいなどの場合はリン酸分の多い固形肥料を春に与えます。また、植え替え時に用土にゆっくり効く粒状タイプの肥料を混ぜ込んでもかまいません。チッソ分が多い肥料を与えたり、固形肥料を春から何回も与えていると茎葉はよく茂りますが、開花時期が遅れることがあります。

かかりやすい病気・害虫
特に見られません。

植え替え・用土
鉢の中いっぱいに根が張ったら植え替えをします。適期は3月もしくは10月で、1-2年に1回を目安におこないます。用土は山野草の培養土や小~中粒の軽石などを主体としたごく水はけのよいものを用います。

ふやし方
タネまき、株分け、さし芽でふやすことができます。

タネは採取したらすぐにまくか、早春2月頃にまきます。株分けは植え替えと同時に行います。1株が3~4芽になるようにし、あまり細かくしすぎないようにします。さし芽の適期は5月-6月です。

手入れ・ポイント
・日当たりの良い場所で育てる
・水やりは土の表面が乾いたら、肥料は与えるなら少量
・軽石などを主体とした水はけのよい用土を用いる

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