TOPページ>水やりのコツ>水のコツ1
水のコツ その1
導入編・水やりってなに?
ただ水をぶっかけるだけではないことを知る
植物は、多かれ少なかれ水をやらないと枯れます。「なにを今更…」といわれるでしょうが、水をやりすぎても枯れますし、やらなさすぎても枯れます。「水やり3年」という言葉もあるくらいです(半分ホント)。
この「植物に最適な水やり」があんがい難しくて、上手な水やりができるようになると、園芸は3分の1くらい勝ったようなもんです。私の経験から水やりテクをお教えします。植物によって水分要求量が違うなどのツッコミがあるかもしれませんが、草花の鉢やコンテナ植えを中心に話を進めていこうと思います。そうしてコツをつかむと、ある程度応用がきくと思うからです。また、花壇植えや庭植えの植物は土壌が適当なら(水はけがよい、など)、あまり水のやり方に気を遣う必要はないからです。
水をやりつつ…見えないところでこんなこと
そこで、水を与えることによって、鉢の底から水と一緒に土中の老廃物、ガスが流れ出て、土の中に新しい空気が入ってきます。ですから、水を与えるときは鉢の底からダバダバ流れでてくるくらいたくさん与えるのが、水やりの際の基本テクニックとなります。与えるときはたっぷりと、です。
▲=老廃物 ●=水
根が溺れる?
しかし、水をたっぷりと与えるといっても常に鉢中が湿っている状態だと今度は根が呼吸できなくなり、窒息して腐ってしまいます(根ぐされと呼ばれる現象です)。一度水をたっぷりと与えたあとは、どのくらいに間隔で与えるのかも、大事なポイントになります。これは植物によって大きな差がありますので、基本となるやり方を「多め」「少な目」「ふつう」の3パターンに分けて説明しましょう
多めに水を与える
常に表面が湿った状態で乾かさないようにする水のやり方です。タネをまいて発芽するまでの乾燥させてはいけない期間、湿地に自生しているものなどにおこなう水のやり方です。回数にすると、春、秋で一日1回以上おこなうか、受け皿などに水をためて浸しておく方法などでおこないます。特殊…というわけではないのですが、一般の草花では一部を除いてあまり行わないやり方です。
あまり水を与えない
土の表面が乾いて、3〜7日たってからたっぷりと与えます。多肉植物やサボテンなどの水の要求量の少ない植物や、冬の休眠期などの水を必要としない時期の水のやり方です。鉢の中の土が完全に乾いてしまうと、今度は水を与えたときにはじいて土にしみこまずにしたから流れ出てきてしまいますので、竹串などを鉢に刺して、ときどき引っこ抜いて土がどの程度の深さのところまで湿っているか調べるようにしましょう。
土の乾いたところは竹串が白っぽくなっていますので、どのくらいの深さまで湿っているのか一目でわかります。
また、鉢植えのものは慣れると、ひょいと持ったときの重さで乾湿がある程度わかるようになります。
普通に与える
なにがどうふつうの水やりなのか?土の表面が白っぽく乾いたら与えるやり方がいちばん一般的なやり方です。先ほど、たっぷりと水をやると述べましたが、「土の表面が乾いたらたっぷりとやる」これが正確な水やりのコツなのです。草花の場合、生長している時期はこの方法で水やりをおこないます 。
まとめ
水やりは土の表面が乾いたらたっぷりと与えます。「やるときはやる、やらないときはやらない」メリハリのある水やりを心がけましょう。一度に与える水の量は考えず、与える回数をよく考えてください。
夏のベランダや屋外での鉢植えは、極端に乾くので機械的に1日1回とか2回というように水を与えても特に支障はないですが、室内に置いている鉢植えなどは比較的乾きにくいので、乾き具合を確かめてから与える方がよいでしょう。また、乾燥によって根が生長するということも覚えておきましょう 。
「とりあえず、日課で水をまく、やる」
というのは地植えの庭木や花壇なら水も溜まらず地下に抜けていくので良いのですが、鉢やコンテナに植えている物は
「あ、土(の表面が)乾いてるな。水やらなきゃ」
という感じでよいです。
数が多いと大変ですが、そうやって土の乾き具合をチェックしつつ水をやるのもひとつの愛情のかけ方だと思います。