観葉植物や鉢花で楽しむ
リュエリア
マコヤナ |
科名:キツネノマゴ科学名:Ruellia別名:原産地:アメリカ大陸の熱帯~温帯草丈:50cm-1m開花期:種により異なる難易度 (ふつう) |
リュエリアとは
ブラジルなどアメリカ大陸の熱帯を中心に150種が分布します。その中でも強健で葉や花の美しいものが鉢花や観葉植物として流通しており、植物園の温室でもよく見かけます。「ルエリア」と呼ぶこともありますが、これはアルファベット表記の学名「Ruellia」に対する単なる発音の違いでしょう。種類としては、一年で枯れる一年草、毎年花を咲かせて育つ多年草、低木状になるもの、などがありますが、一般に栽培されているものは多年草タイプが多いです。
花は筒形で先端が5つに裂けて開いたラッパ状です。花は葉の付け根に1個ずつもしくは複数付けるもの、茎の頂点にまとめて付けるものなどがあります。色は紅桃色、朱色、青、白などがあり、花の大きさや開花時期は種によって多少異なります。代表的な種と個々の特長については以下の「種類」を参照にしてください。
リュエリアは15世紀~16世紀フランスの植物学者リュエルの名前に由来します。
種類
〔〕内は学名、R.はRuelliaの略。マコヤナ〔R. makoyana〕
長さ5cmほどのだ円形の葉を付けます。葉の葉脈部分がくっきりと白く色づき美しい。茎はやや這うように横に伸びます。茎の節が地面に付くとそこから根を出します。花色は紅桃色で主に冬から春に咲きます。花つきはあまりよい方ではありませんが、一年を通して観葉植物として楽しめます。
マクランタ〔R. macrantha〕
紅桃色の花を茎の頂点あたりに付けます。よく枝分かれし、高さ2mの低木状に育ちます。先端を切り詰めて丈が低くなるように仕立て、鉢物とすることもあります。花色は紅桃色で主に冬から春に咲きます。
グラエキザンス〔R. graecizans〕
温度があれば一年を通して花を咲かせます。花色は鮮やかな朱色で花付き、実付きがよい。白花品種「アルビフロラ」があります。
育て方
栽培カレンダー
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
開花期 |
種により異なる |
植え替え |
肥料 |
日当たり・置き場所
生長期は戸外の雨の当たらない場所、冬は防寒のために室内に置きます。
暑さに強い反面、寒さに弱い植物です。冬は室内の日当たりの良い場所に置きます。越冬温度は最低5℃以上、できれば7℃-10℃あれば無難です。
種により日当たりは異なる
1.日当たりを好むもの
2.日当たりを嫌う(強い日射しが苦手な)もの、に分かれます。
1.の代表種はグラエキザンスで、一年を通して日当たりの良い場所で管理します。2.はマクランタやマコヤナが挙げられます。これらの種は強い直射日光に当たると葉が焼けて傷むので、生育期は直射日光を避けた明るい日陰で管理しましょう。
水やり・肥料
生長期は用土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出てくるくらいたっぷり与えます。特に真夏は乾きやすいので気をつけます。
気温の低い時期は生育が鈍くなります。そうなると、根はあまり水を吸わないので、冬は水やりの回数を減らして用土を乾かし気味にします。ただし、温室などで温度が保てる場合は生長期同様の水やりをします。
空気中の湿度が高い環境を好むので、生長期は霧吹きなどで葉にも水をかけてあげます。この作業を「葉水」もしくは「シリンジ」と言います。
3月-4月に新芽の生長が見られたら半月に1回、液体肥料を与えます。希釈タイプなら、鉢植え草花・観葉植物に与える程度に薄めます(たいがい1000倍くらいかと思います)。
生育期に入ったら2ヶ月に1回固形肥料を置きます。
かかりやすい病気・害虫
春~秋にかけて、ナメクジやヨトウムシの被害が見られます。いずれも葉を食べてしまう害虫です。見つけ次第駆除します。
植え付け・用土
植え替えの適期は生育期のはじめ、5月-6月が適期です。この頃なら少々根や株を傷めても生育がおう盛で早く回復します。
赤玉土(小粒)6:腐葉土4の割合で混ぜた土が適しています。市販の観葉植物や草花の培養土でもよいでしょう。
ふやし方
さし木でふやすことができます。生育期に切った茎を土に挿します。
ポイント
気温の高い時期(春~秋)は枝葉を広げて根を伸ばし、よく生長します。この時期を「生育期」と呼びます。一般平地なら5月-9月がおおよその生育期にあたります。肥料や植え替えなどの世話は基本的にこの生長期に行うのが基本です。
冬の最低温度を守ること。耐寒性の弱い植物です。寒さで枯らさないための温度管理が大切です。
とくに植物をいじる作業をする際は「生育期」をよくおぼえておきましょう。
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