- 科名
- ナス科
- 学名
- Sarpilossis sinuata
- 別名
- サルピグロシス サルメンバナ
- 原産地
- ペルー アルゼンチン
- 大きさ
- 高さ 40cm~90cm
- 主な開花期
- 6月~10月
- 耐寒性
- ふつう
- 難易度
- ★★★☆☆(ふつう)
こんな植物です
〔〕内は学名。S.はSalpiglossisの略。
ペルー、アルゼンチン原産に2~5種が分布する草花です。その中でも園芸で栽培されているものはシヌアタ〔S. sinuata〕の園芸品種で、春か秋にタネをまいて夏~秋に花を楽しみ、その後枯れる一年草です。日本には明治の初めに入ってきました。
花の表面にはサテン生地のような滑らかな光沢があり、色は赤・ピンク・黄、紫などで網目模様が入るものが多く、全体的にサイケデリックで夜のネオンサインのような派手な雰囲気のある個性的な花です。花の直径は5~6cm程度で先端の大きく開いたラッパ状です。
夏の草花として親しまれているペチュニアに近い仲間で、花の形が何となく似ており、性質的には茎葉の表面に毛が生えていて、触るとべとべとしているところや雨に当たると花びらが傷みやすいところなども似ています。
名前の由来
ギリシア語のSalpinx(ラッパ)とglossa(舌)からなり、花のかたちに由来します。種小名のシヌアタは「深い波状の」の意で、葉の姿に由来するのではないかと思います。和名のサルメンバナは花の色彩を猿の顔に見立てているのでしょう。
育て方
- ・雨に当たると花びらが傷む
- ・多湿が苦手で、日本の夏に弱い
- ・連作障害に気をつける
●ポイント
栽培カレンダー
主な作業の適期
タネまき | 4月下~5月 / 9月下~10月上 |
---|---|
肥料 | 4月~7月 |
日常の手入れ
茎が細くて倒れやすいので、伸びてきたら早めに支柱を立てます。
日当たり・置き場所
風通しと日当たりの良い場所を好みます。多湿にやや弱く、梅雨以降は株が弱って枯れることもあります。その点でも風通しをよくすることは大事です。
花びらに雨が当たると傷んでシミができるので庭植えは不向きです。鉢やコンテナで栽培して、開花期は雨に当てないように日の差し込む軒下やベランダなどに移動させるのがポイントです。
水やり・肥料
土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。花に水がかかるとシミができるので水は株元から静かに与えます。
かかりやすい病害虫
とくにありません。
植え付けと用土
腐葉土などの有機質がたっぷり入った水はけのよい土が適しています。
直前にナス科の植物を育てた用土で育てると充分育ちませんので気をつけましょう(連作障害といいます)。
ふやし方
春にタネをまきます。発芽温度が20~25℃と高めです。温度が低いと発芽しないので、5月に入ってからの方がよいでしょう。タイミングとしては、アサガオのタネまきと同じ時期です。
霜や凍結、寒風に気をつければある程度の低温にも耐え冬越しも十分可能なので、秋9月下旬~10月上旬にタネをまいて育てることもできます。
関連する植物
-
ペチュニア
ナス科 難易度★★☆☆☆
初夏から秋にかけて咲く草花で、夏の花壇には欠かせない植物。