セントポーリアの育て方
育て方はこのページの下
- 科名
- イワタバコ科
- 学名
- Saintpaulia
- 用途など
- 鉢植え
- 開花期
- 周年
- 大きさ
- 高さ10cm~20cm
- 耐寒性
- ややよわい(5℃以上)
- 難易度
- ★★★☆☆(ふつう)
育て方
- ・耐寒温度は5℃~7℃
- ・直射日光には当てない
- ・水やりの際は葉に水をかけない
●ポイント
栽培カレンダー
主な作業の適期
植え替え | 4月~5月中 / 9月中~11月上 |
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葉ざし | 4月~6月 / 9月中~10月 |
肥料 | 3月~6月 / 9月~11月 |
日常の手入れ
葉の掃除
室内で一年中育てることになるので、葉の上などにホコリがたまりやすい。ときどき葉を痛めないようにホコリを軽くふき取りましょう。また、花や葉に傷が付くとそこから傷みやすいので、丁寧に扱いましょう。枯れた花はそのままにしておかず、こまめに取り除きます。
開花サイクル
一年を通して開花する(周年開花する)品種もありますが、一定の開花サイクル(周期)をもつ品種も多く、それらの品種は順調に育っていても咲かないときは咲きません。
芽かき
古くなった株は下の方の葉が落ちて茎が露出します。この状態をワサビ茎と言います。ワサビ茎からは芽が出てきますが、増やす目的がない場合は早めに切り落とします。ほおっておくと栄養がそちらに分散して、花が咲きにくくなるからです。
日当たり・置き場所
一年を通してやわらかい光が必要です。レースのカーテン越しの日光がちょうどよいでしょう。強い日射しは葉が焼けただれてしまうので厳禁です。もともと弱い光の下でも充分育つ植物で、室内の暗めの場所でも、植物育成灯を補助的に用いれば、十分栽培できます。直射日光厳禁と言っても、日照不足になると花付きが悪くなるので加減が大切です。
やや暑さをいやがるので、風通しのよい場所に置きます。室内は熱がこもりやすいので、夏場だけベランダなど雨の当たらない屋外の日陰で育ててもよいでしょう。
耐寒温度は5℃~7℃で、それ以下だと株の生存も危ぶまれます。開花には10℃以上必要です。ちなみに、生育適温は18℃~23℃程度です。
水やりと肥料
4月~10月は生育が旺盛な時期です。指で鉢土の表面を触ってみて湿り気を感じないくらいになったらたっぷりと水を与えましょう。冬はあまり育たないのでそれよりは水やりの回数を減らします。水をやりすぎて過湿にすると根が腐って株がダメになってしまうので気をつけます。
水やりの注意点
葉には毛が生えており、水がかかると流れずに葉の表面に残ります。その状態で光が当たると水がレンズの役割になって葉がスポット的に焼けてしまう事があります。また、葉に冷たい水がかかった場合、そこだけ色が抜けたようになることがあります。水は葉にかけないように、株元から静かに与えます。
肥料は薄めた液体肥料を月に1~2回与えます。室温が20℃~30℃を保てる時期には通常通り肥料を与えましょう。それ以外の時期は必要ありません。自然環境下では肥料の時期は春と秋です。やりすぎると花つきが悪くなることがあります。
適した土
室内で栽培することを前提としているので、においがなく軽いものがよい。バーミキュライト5:パーライト5の割合で混ぜた土か、セントポーリア専用培養土を買い求めましょう。
植え替え・植え付け
根がよく伸びて鉢の中がいっぱいになるので、1年に1回は植え替えが必要です。適期は4月~5月中旬、9月中旬~11月上旬です。
ふやし方
葉ざしでふやすのが一番ポピュラーです。
根が出るには20℃以上の気温が必要です。温室などの加温設備があれば別ですが、普通は6月~10月の間におこないます(ただし真夏は避ける)。表面に傷の付いていない元気な葉を、3cmほど軸を付けて切り取り、バーミキュライトに挿します。保水性があり無菌で清潔な用土が適しています。土が乾いたら水をやるようにします。ずっと湿った状態にしておくと葉の切り口から腐ることがあるので注意します。2ヶ月ほどすると、根が出て、次いで芽が出てきます。芽が大きく(2~3枚の葉がでてきたら)なったら、小さな鉢に植え替えます。葉ざしした株はだいたい花が咲くまで、半年から8ヶ月くらいかかります。
また、古くなった株は株元の茎の部分から芽を出すので、それがある程度大きくなったら切り離して用土に植えて育てることもできます。
かかりやすい病害虫
灰色カビ病 ホコリダニ スリップス
灰色カビ病は風通しが悪く、湿度の高い環境で発生しやすい病気です。葉や茎に灰色のカビが生えて腐ってしまいます。症状が見られた場合、腐った部分を取り除いて殺菌剤を散布します。風通しや多湿に気をつけて、発生しない環境を作ることが一番の予防策です。
ホコリダニは芽や花など軟らかい部分について吸汁します。被害に遭った部分はかさぶたのようなものができたり、芽先の場合はちんちくりんになり枯れることもあります。被害に遭った場合は、早めに薬剤を散布します。名前の示すとおり非常に小さく、被害が目で見えるまで見逃してしまうこともあります。スリップスも同様に吸汁する害虫ですが、1mm~2mm程度の大きさがあるので、肉眼で確認できます。