シロバナムシヨケギク(除虫菊)の育て方
- 科名
- キク科
- 学名
- Tanacetum cinerariifolium
- 別名
- 除虫菊
- 原産地
- バルカン半島・ダルマチア地方
- 大きさ
- 60cm~80cm
- 主な開花期
- 5月~6月
- 耐寒性
- つよい
- 難易度
- ★★★☆☆(ふつう)
こんな植物です
ダルマチア地方
クロアチアのダルマチア地方に分布する、毎年花を咲かせる多年草です。殺虫作用のあるピレトリンという成分を含み、一般にジョチュウギク(除虫菊)とも呼ばれます。昭和30年代にピレトリンが化学合成できるようになるまで、蚊取り線香はこの植物の花を主原料として作られていました。現在シロバナムシヨケギクを使用した蚊取り線香はほとんどありませんが、昔の名残か、花のイラストが描かれたパッケージは今でも普通に流通しています。
日本には明治18年にアメリカから導入され、北海道、岡山、広島などで工業用に生産され、輸出もされていました。現在はその大半がケニアで栽培されています。
草丈は60cm~80cm、葉は鳥の羽のように細かく切れ込みます。主な開花期は初夏で花茎を長く伸ばしてその先端に3~4cmの白い花を咲かせます。
キク科ピレスラム属に分類されていたので、ピレスラムと呼ばれることもあります。
仲間
〔〕内は学名、T.はTanacetumの略。
西南アジア原産のアカバナムシヨケギク〔T. coccineum〕は緋色で直径6cm前後の花を咲かせます。殺虫成分はジョチュウギクに比べて少ないですが、花が美しいので観賞用に栽培されます。園芸品種に緋色の他、白やピンクの花を咲かせる’ロビンソン’があります。
育て方
- ・多湿に気をつけ、風通しと日当たりのよい場所を選びます。
●ポイント
栽培カレンダー
主な作業の適期
タネまき | 3月下~5月 / 9月下~10月 |
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日当たり・置き場所
日当たりのよい場所を好みます。日照不足になるとひょろひょろになり花付きも悪くなります。耐寒性は強いですが、高温多湿による蒸れに弱く夏はどうしても弱りがちです。茎葉が混み合った箇所は間引いて風通しをよくしましょう。
水やり・肥料
多湿に弱いので、水のやり過ぎに気をつけましょう。水は土の表面が乾いてから与えます。
肥料は苗を植え付けるときにあらかじめ土に混ぜ込んでおきます。その後、生長の様子を見ながら液体肥料をときどき与えます。
かかりやすい病害虫
アブラムシが発生することがあります。見つけ次第早めに駆除します。
植え付けと用土
よく枝分かれして株が広がるので、30cm以上間隔をあけて植え付けます。詰めすぎて風通しが悪くなると生長にあまりよくないです。水はけのよい用土が適しています。
ふやし方
タネまきと株分けでふやします。
タネは春は3月~5月、秋は9月~10月がまき時、発芽適温は18℃前後です。春にタネをまくと翌年の初夏、秋まきなら翌々年の初夏に花咲きます。ジョチュウギクはある程度の大きさに生長した時点で冬の寒さに合うと花を付ける準備をします。秋まきの場合、寒さが来るまで充分な大きさに生長していないので、開花が翌々年までずれ込みます。
大きくなった株は、株分けでふやすことができます。
その他の画像
1.アカバナジョチュウギク
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キク科 難易度★★☆☆☆
根が薬用となるハーブ。大型の草花で場所をとります。