シノグロッサムの育て方
- 科名
- ムラサキ科
- 学名
- Cynoglossum amabile
- 別名
- シノグロッサム
- 原産地
- 中国南西部 チベット
- 大きさ
- 30cm~1m
- 主な開花期
- 5月~6月
- 耐寒性
- つよいほう
- 難易度
- ★★★☆☆(ふつう)
こんな植物です
〔〕内は学名。C.はCynoglossumの略。
シノグロッサムは世界の温帯におよそ70種が分布します。日本にもオオルリソウ〔C. furcatum var. villosulum〕やオニルリソウ〔C. asperrimum〕など一部の種が山野に自生します。
その中でもシナワスレナグサ〔C. amabile〕とその園芸品種が栽培されており、園芸ではこの種を指してシノグロッサムと呼ぶのが一般的です。ワスレナグサとは属が異なり、直接の仲間ではありません。
シナワスレナグサは中国西南部、チベットに分布する一年草です。秋にタネをまくと翌春に花を咲かせて、梅雨頃に枯れます。日本には明治の末に渡来しました。
草丈は50cm~70cmで上の方でよく枝分かれします。花茎を伸ばしながら、小さなろうと状の花を次々と咲かせます。花色は紺碧色、空色、白色などがあります。小さな花で派手さはありませんが、鮮やかな花色で花壇を彩ってくれます。水揚げが良いので、切り花にも利用されます。花後にできる実は先端の曲がったトゲが全面に生えた『ひっつき虫』です。
名前の由来
シノグロッサムは「イヌの舌」という意味で、シノグロッサムの仲間に葉形がイヌの舌に似ているものがあることにちなみます。シナワスレナグサの種小名アマビレは「かわいらしい」という意味です。
育て方
- ・基本は秋まき(春まきも可)
- ・移植に弱いので扱いは丁寧に
- ・肥料は控えめ、その分腐植質(堆肥など)を多く
●ポイント
栽培カレンダー
主な作業の適期
タネまき | 9月下~10月 |
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日当たり・置き場所
日当たりが良くて水はけのよい場所が適しています。
耐寒性は強く、特に防寒する必要はありません。株が小さいうちに寒さが来た場合、株元に落ち葉を寄せたり腐葉土を敷く程度の簡単な霜よけをします。寒風の当たる場所は空気の乾燥が厳しいので避けます。
水やり・肥料
水は土の表面が乾いたらたっぷりと与えます。多湿と極端な乾燥に気をつければ良いです。
肥料は控えめにします。植え付ける際にゆっくりと効く肥料を土に入れておけば充分です。腐植質に富んだふかふかした土壌でよく育つので、堆肥や腐葉土を多めに入れてあげます。
用土
水はけがよく、腐植質に富んだ土が適しています。赤玉土(小粒)6:腐葉土4の割合で混ぜた土など。
ふやし方・植え付け
春まきと秋まきがあります。いずれも梅雨の高温多湿で株が弱って咲かなくなります。秋まきのほうが株が大きく育ち、花も早くから咲きます。春まきの場合、開花が遅れるので、花を楽しめる期間が短くなります。
発芽適温は15℃前後です。光好性種子(光を感じて発芽する)なので、かぶせる土は薄めにします。
根を傷めるとその後の生長が悪く、根付きにくいので花壇やコンテナに直接まいて、間引きながら育てるのが一番良いです。
ポットにまいて、株が成長してから植え付けてもかまいません。その場合、根を傷めないように土を崩さずに丁寧に行うのがコツです。ポット内にある程度根が張ったら、早めに植え付けた方が良いです。
関連する植物
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ワスレナグサ
ムラサキ科 難易度★☆☆☆☆
非常に小さな花がある程度まとまって咲く。花色はブルー、白、ピンクなど。