ディコンドラの育て方
エメラルドフォールズ
- 科名
- ヒルガオ科
- 学名
- Dichondra
- 別名
- ダイコンドラ
- 原産地
- 北・南アメリカ アジア
- 大きさ
- 高さ3cm~5cm(横に這う)
- 主な開花期
- 4月~8月
- 耐寒性
- つよいほう
- 難易度
- ★☆☆☆☆(やさしい)
こんな植物です
ディコンドラは丸っこいハート型の小さな葉を密に付け、茎は横にはうように広がっていきます。年を越して毎年生長する多年草です。冬は葉が傷んで汚くなることもありますが、地域によっては枯れずに常緑となります。性質は強く、地面を覆うグラウンドカバーに適した植物です。ダイコンドラと呼ばれることもありますが属名をアルファベッドで書くと「Dichondra」で単なる発音の違いによるものです。ダイコンとは特に関係ありません(Diを「ダイ」と読むか「ディ」と読むかという単純なことです)。
花は白や黄緑色で大きさは2~3mmと小さく、葉の付け根あたりに申し訳ない程度に付き、開花しても気づかないことも多いです。
用途・由来
主にグランドカバーとして利用されます。グリーンの葉を付ける種は広い範囲の緑化・グラウンドカバー用としての大袋タネも流通します。属名はディス(2)とコンドロス(穀粒)からなり、花後に付ける実の姿にちなみます。
種類
日本にも分布するグリーンの葉を付けるレペンス(和名:アオイゴケ)、レペンスに似たアメリカ原産のカロリネンシス、葉の表面が細かい毛で覆われて銀白色に見えるウルグアイ原産のセリケアの3種が普及しています。
グラウンドカバーに利用できる双子葉植物としては珍しく、タネでの繁殖が容易です。’エメラルドフォールズ’、’シルバーフォールズ’、’ハートグリーン’などの名前でタネで流通しますが、前述のいずれかの系統もしくは同一のものと思われます。
育て方
- ・グリーン葉とシルバーはで性質がやや異なる
- ・気温が低いとタネは発芽しにくい
- ・茎が伸びすぎたら切り戻す
●ポイント
栽培カレンダー
主な作業の適期
植え付け | 3月~4月 |
---|---|
タネまき | 4月下~5月 |
肥料 | 4月~10月上 |
日常の手入れ
切り戻し
茎が長く伸びすぎたら適宜切り戻します。生育の良い状況なら年2~3回切り戻します。切り戻すことで細かい葉がよく茂り、全体の姿も良くなります。
また、シルバー葉の種は蒸れに弱いので夏場に茎葉が茂りすぎたら風通しを良くするために、混みあった箇所の茎を切って全体を透きます。
日当たり・置き場所
グリーン葉の種(緑色の葉を持つレペンスなど)とシルバー葉の種(葉の表面が軟毛に覆われて銀白色に見えるセリケア)では適した環境がやや異なります。それぞれの性質を理解して植え場所や楽しみ方を考えてみましょう。
グリーン葉の性質
日当たり~半日陰の場所が適し、多湿な土壌でよく育ちます。やや「じめっ」と湿気のある環境でも問題なく生長します。生長も早いので、できるだけ短期間で地被(地面を植物のグリーンで覆う)したい場合にも適しています。やや日当たりの悪い場所でのグラウンドカバーに適しています。
シルバー葉の性質
日当たりの良い乾燥気味の場所が適しています。総合的に「からっ」とした乾燥気味の環境を好みます。日陰やじめっとした多湿な環境ではよく育ちません。日当たりの悪い場所でのグラウンドカバーには不向きです。シルバーの葉は美しく鉢やコンテナに植えると垂れ下がって伸びていくので、寄せ植えのアクセントにも向きます。
水やり・肥料
生長期の春~秋にかけて、液体肥料をときどき与えます。
かかりやすい病害虫
とくにありません。
植え付けと用土
新たに芽を出して生長を始める3月~4月が適しています。地植えにする場合は、腐葉土などをよく混ぜ込んで水はけを良くしておくことが大切です。
多少の踏みつけにも耐えますが強いというわけでないので、人が歩くような場所でのグランドカバーには適さないです。
ふやし方
株が大きくなりすぎて、茎葉が混みあってきゅうくつそうなときは株分けを行います。株分けは植え替えの時に行うのが一般的です。
花後にタネができるので、それをまいてふやすこともできます。発芽適温は20℃以上とやや高めなので4月中旬以降がまき時です。気温の低い時期にまいても発芽しにくいです。
切り取った茎を地面に伏せておくだけでも根が出るので、さし芽は容易です。