チグリジア
科名
アヤメ科
学名
Tigridia pavonia
別名
タイガーリリー トラフユリ
原産地
メキシコ グアテマラ
大きさ
高さ40cm~70cm
主な開花期
6月~8月
耐寒性
よわい
難易度
★★★☆☆(ふつう)

こんな植物です

春に植え付けると夏に花を咲かせる球根植物です。葉は長さ30cm~40cm、先端の尖った細長い剣状で縦方向に筋が入ります。

花の大きさは直径12cm前後、大きな花びら3枚が三角を形作る特徴的な形をしており、中心部分はやや平たいお椀形です。花色はピンクや白、オレンジや黄色など豊富で、中心に赤い斑の入るものが多いです(斑の入らないものもあります)。1日花で朝に開いた花は夕方にはしぼみ、一本の花茎から1~数個の花を順番に咲かせます。 花の中心に入る斑の様子から和名でトラフユリ、英名ではタイガーフラワーの別名があります。

名前はラテン語のチグリス(トラ)に由来し、花の中心にトラ柄のような模様がでる姿にちなみます。

種類

〔〕内は学名

チグリジアの仲間はメキシコから中央アメリカ、ペルー、チリに約23種が分布します。その中でもメキシコからグアテマラにかけて分布するパヴォニア〔Tigridia pavonia〕の園芸品種が広く親しまれ、園芸でチグリジアというと、だいたいこの種を指します。

育て方

栽培カレンダー

栽培カレンダー

主な作業の適期

球根植え付け 4月~5月中
球根掘りあげ 10月下~11月上
肥料 5月中~8月

日常の手入れ

球根の掘りあげ

元来は冷涼な気候で育つ植物ですが暑さには比較的強く、日本の夏も問題なく越します。ただし、耐寒性はないので冬は球根を掘り上げて貯蔵します。

しぼんだ花の処理

ひとつの花は短命で、朝に開いたものは夕方にはしぼみます。しぼんで枯れた花はこまめに摘み取るようにします。ただし、1本の花茎に数個の花を咲かせることも多いので、花茎は地際から切り落とすようなことはせず枯れた花の部分だけ摘み取るようにします。

倒伏を防ぐ

葉が非常に長く生長して地際から倒れやすいので支柱を立てるか、球根を植え付けるときやや深めに植え付けるようにします。

日当たり・置き場所

春~秋の生育期間は日当たりの良い場所が適しています。花の中心に斑の入る品種は、日当たりが悪いと斑がくっきりと出ないことがあります。

秋に葉が黄色く枯れたら球根を掘り上げて陰干しします。寒さに弱く、球根の状態でも5℃~8℃の気温が必要なので室内で貯蔵します。鉢植えの場合、葉が黄色く枯れたら水やりをストップしそのまま室内で冬越しさせてもかまいません。

水やり・肥料

過湿を嫌うので土の表面が乾いてから水を与えます。常に土がじめじめした状態だと球根が腐ることがあります。

球根を植え付ける際、ゆっくり効くタイプの化成肥料を土に混ぜ込んでおきます。その後、芽が出てきたら10日に1回程度液体肥料を与えます。

かかりやすい病害虫

とくにありません。

植え付けと用土

球根の植え付けは4月から5月中旬が適期ですが、寒さに弱いのであわてず、充分気温が上がる5月に入ってからの方が無難です。

球根の植え付け

地植えは10cm間隔で、鉢植えは5号鉢(直径15cm)に3球を目安に植え付けます。深さは2cm~3cmが適当ですが、浅く植えると地際から葉が倒れやすいので、水はけのよい土の場合はやや深め(5cm~7cm)に植え付けてもかまいません。

水はけのよい土が適しています。鉢植えは赤玉土(小粒)6:腐葉土3:川砂1の割合で混ぜた土を用います。

ふやし方

分球とタネまきでふやすことができます。

分球は球根を掘り上げる際、親球にくっついている子球を分けて貯蔵し翌春、親球同様に植え付けます。

花が咲き終わった後、そのままにしておくとタネができます。できたタネは自然に乾燥させた後、採取して保存しておき4月~5月中旬にまきます。

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