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寒さの中に冴えて色づく葉

ハボタン

ハボタン
科名:アブラナ科
学名:Brassica oleracea var. acephala
原産地:西ヨーロッパ
草丈:20cm-80cm
鑑賞期:11月~3月
栽培難易度:バー バー バー バー バー
(育てやすい)

くわしい育て方

〔〕内は学名

ハボタンとは

踊りハボタン
踊りハボタン

冬花壇や正月飾りに欠かせない植物です。冬の寒さに冴える白や赤の葉はまるでそこに大輪の花が咲いたような美しさです。外側の葉はグリーンで大きく、中心の葉は紅色、白、クリーム色、ピンクなどに色づきます。漢字を当てると葉牡丹で、美しいて立派な葉姿を牡丹の花に見立てたものです。最近では可愛らしい大きさに収まる矮性種も多く出回り、コンテナや鉢植えでも広く利用さていますまた、茎が長くなる高性種は切り花にされます。茎を長く伸ばして枝分かれさせ、その先端に花が咲いたように葉を付ける「踊りハボタン」というおもしろい仕立て方もあります。

冬の内は茎が伸びずに寸の詰まった姿をしていますが、暖かくなると茎が伸びてきて菜の花のような黄色い花を咲かせます。

植物学上は地中海沿岸に野生するブラッシカ・オレラケア(以下、オレラケア)の変種に当たります。オレラケアから生じた変種にはその他にキャベツ〔var. capitata〕、ブロッコリー〔var.italica〕、カリフラワー〔var. botrytis〕、青汁で有名なケール〔var. acephala〕などがあり、ハボタンとそれらは兄弟と言うことになります。見た目キャベツに似ているのも納得できます。

来歴

原産地の西ヨーロッパでは古くから野菜として扱われていました。大和本草(1709年)に『オランダナ』の名前で登場する植物がハボタンとされ、その頃には日本に入ってきていたとされます。味や花については書かれていますが、葉を観賞するものではなかったようです。ちなみに味は「よい」と記されています。オランダ経由で入ってきたとされますが、中国では唐の時代にすでに栽培されていたという説もあり、中国ルートも考えられます。

『ハボタン』の名前がはじめて出てくるのは「本草正譜」(1778年)で、「本草図譜」(1830年)には『甘藍葉牡丹』の名前で、葉が冬に色づくことも記されており現在のように葉を観賞するようになったと思われます。

品種の育成や選抜は主に東京の鹿骨で江戸時代から始められ、明治中期から名古屋で、戦後にはさらに盛んな改良が行われ、現在は大きく4つの系統に分けられています。

系統

東京丸葉系
最も古くからある系統で、江戸時代から育成が始まりました。葉は丸っこくキャベツに似ています。強健で栽培しやすい。江戸ハボタンとも呼ばれます。

名古屋ちりめん系
縮葉ケールと掛け合わせて明治時代に名古屋で作られた系統で、葉のフチが細かくフリル状になります。根の生長がやや弱く、大株の移植はむずかしいので花壇への列植には適しません。

大阪丸葉系
戦後に育種された系統で、葉のフチが緩く波打ちます。東京丸葉系と名古屋ちりめん系を足して2で割ったような中間形態です。強健で育てやすく葉の発色もよいので広く利用されています。

さんご系
ロシアから野菜として導入された切れ葉ケールと丸葉系を掛け合わせて、さらに丸葉系を掛け合わせて作られた品種です。葉が細くて深く切れ込み他の系統とは一線を画した草姿です。

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