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ブーメランやグライダーのような葉がユニーク

ヒコウキソウ

ヒコウキソウ
科名:マメ科
学名:Christia vespertilionis
別名:飛行機草《漢字表記》 コウモリホウズキハギ
原産地:中国南部-インドシナ半島南部
草丈:20cm-90cm
主な開花期:8月-10月

難易度バー バー バー バー バー (育てやすい)
耐寒性バー バー バー バー バー (弱い)
耐暑性バー バー バー バー バー (ふつう)

ヒコウキソウとは

三出複葉中国南部からマレー半島を故郷とするマメ科の植物です。本来は毎年育つ多年草なのですが、寒さに非常に弱く日本では一年草として扱います。葉っぱは3枚の小葉が1セットとなる「三出複葉(さんしゅつふくよう)」という形をとりますが、側小葉と呼ばれる2枚の葉が小さく(未発達で出てこないこともある)、1枚の頂小葉が極端に発達します。その結果、茎にハンググライダー(頂小葉)がくっついたようなおもしろい姿になります。ヒコウキソウの名前はこの頂小葉の形とそれが風に遊ばれ揺れる様に由来するのでしょう。

葉が緑色で、葉脈に沿って茶色いストライプがくっきりと入るもの、葉が赤褐色で同系色で淡色のストライプが入るものなどがあります。前者はストライプヒコウキソウの名前で流通することもあります。

ヒコウキソウの花
ヒコウキソウの花
夏~秋に茎の先端から花穂を出して、淡い紅紫色の小花をまばらに咲かせます。形はマメ科でよく見られる「蝶形花」で、ハギやスイートピーに似ています。大きさは5mmほどです。花後は豆莢ができて、秋には熟して茶色く変色し中にタネができます。

学名(種小名)のvespertilionis(ヴェスペルティリオニス)は「コウモリの」と言う意味で、葉の形に由来します。

育て方

栽培カレンダー
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
開花期
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植え替え
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タネまき
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肥料
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日当たり・置き場所 ポイント
日当たりの良い環境を好みます。暑さには強いですが、寒さにめっぽう弱く冬でも15℃程度の気温がないとやられてしまいます。ですから、本来は毎年育つ多年草ですが、冬前で枯れる一年草として扱うことも多いです。春~秋の生育期は戸外やベランダ、冬は室内の日当たりの良い場所に置きます。

水やり・肥料
比較的水の好きな植物なので春~秋の生育期は、土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。冬の間は寒さで生長しないので、水やりの回数を控えて乾かし気味に管理します。

肥料は生育期、2ヶ月に1回程度、ゆっくり効く化成肥料を施します。

かかりやすい病気・害虫
ヨトウムシやナメクジのような茎葉を食害する害虫が発生します。見つけ次第捕まえます。

ふやし方
タネまきかさし芽でふやすことができます。

タネまきは花後にできる豆鞘が秋に茶色くなった頃に採取します。発芽適温は25℃前後。採ってすぐにまき、発芽後、苗を暖かい場所で保護し冬越しさせるか、タネを保存しておき翌年の5月ごろにまきます。すぐまかず保存しておいたタネは発芽率が低いので多めにまきます。鉢やコンテナなどに直接まき、発芽したら混みあった箇所を間引いて育てる直まきが適しています。

さし芽の適期は生育期の5月~9月です。2~3節に切り取った茎を土に挿して、根が出るまで乾かさないようにします。気温の高い時期なら成功しやすいです。冬越しが不安な場合、秋の葉や芽にさし芽して苗を作っておいて、冬に室内に取り込んでも良いでしょう。

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