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ムスカリの育て方

ムスカリユリ(キジカクシ)科 学名:Muscari 用途 鉢植え 露地植え
難易度 バー バー バー バー バー(やさしい)

耐寒性 バー バー バー バー バー(つよい)

地中海沿岸-南西アジアにおよそ40種が分布する球根植物です。水栽培でおなじみのヒヤシンスとは非常近縁の植物です。英名のグレープヒヤシンスは花姿がブドウの房のように見えるところにちなみます

栽培カレンダー
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
開花期
    バー バー バー              
球根植え付け
                バー バー バー  
肥料
    バー              
ポイント
球根がふえて窮屈になるので数年に1回植え替える
花後、葉っぱが青々と茂っている内は切らない
水はけのよい肥沃な土を好む

季節・日常の手入れ 
花が咲き終わった花茎は付け根から切り取ります。花後、残った葉っぱを切ってしまいたくなりますが青々と茂っている内は絶対に切ってはいけません。葉は日を浴びて栄養を作り、その栄養が球根に蓄えられるからです。十分に栄養を蓄えられると球根は大きくなって、翌年の花も期待できますし、新たな球根もよくできます。

日当たり・置き場所
日当たりの良い場所でよく育ちます。午前中は日が当たり、午後から明るい日陰になるような場所でも充分育ちます。日当たりの悪い場所だとひょろっと間延びしたり、花付きが悪くなります。

水やり・肥料
水やりは土の表面が乾いたらたっぷりと与えます。夏前に葉が枯れて休眠に入ったら、水やりは要りません。

肥料は球根を植え付ける際にゆっくり効く粒状の肥料を土に混ぜ込んでおきます。花後、球根を太らせるために化成肥料を適量株元にばらまくか、葉っぱの先が枯れ始める頃まで、液体肥料を10日に1回程度与えます。

用土
水はけのよい肥沃な土が適しており、赤玉土(小粒)7:腐葉土3の割合で混ぜた土を用います。酸性を嫌うので、庭植えの場合は土に石灰を混ぜ込んでおきます。

植え替え・植え付け  ポイント
植え付けの適期は9月~10月です。鉢植えは球根の先端が隠れる程度の深さ、庭植えはさらに厚さ5cm程度土で覆います。数の目安は5号鉢(直径15cm)で7球程度、庭植えなら5cm~15cm間隔で植え付けます。つめ気味に植えた方が花が咲いたとき見栄えがします。

数年間植えっぱなしにするなら、球根がふえることを考えてやや広めに間隔を取ります。環境が合えば、年々球根が増えて花もたくさん咲くようになって楽しいです。

葉がラーメンのようにだらだら伸びてしまうのがイヤな場合は、植え付ける時期を遅めにずらします(10月下旬から11月初旬)。低温で葉があまり伸びず、その状態で花を付けます。ただし、あまり遅らせると球根の生長が良くないので気をつけましょう。また、植えっぱなしの球根は秋早くから成長を開始して、冬までに葉がのびてしまうことがよくあります。

数年植えっぱなしでかまいませんが、球根がよくふえてきゅうくつになってくるので2~3年おきに掘り上げて植え替えを行ったほうがよいです。

球根の掘りあげ

掘り上げ
6月頃に葉が黄色く枯れてきたら球根を掘り上げます。葉が全部枯れてから掘り上げても良いのですが、時期が遅れると掘り上げる際に子球が自然に外れて地中に残り回収しづらくなります。

貯蔵・分球
掘り上げた球根は風通しの良い場所で陰干しをして、葉が枯れたら取り除いて風通しの良い場所で貯蔵します。秋に植え付けの適期がきたら子球を手で外して植え付けます。

ふやし方
球根を分けて(分球)ふやします。詳しくは「球根の掘りあげ」の項を参照に。

かかりやすい病害虫
ほとんど病害虫の被害はないですが、まれに白絹病の被害が見られます。土の中に潜む菌が原因でこの病気にかかると株元に白い菌糸が発生し株を枯らします。被害にあった株はすぐに抜き取ります。

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