ネリネ

ヒガンバナ科 「ね」からはじまる植物 球根植物

ネリネ
この植物の育て方
科名
ヒガンバナ科
学名
Nerine
別名
ダイヤモンド・リリー
原産地
南アフリカ ナミビア ボツワナ
大きさ
30cm~90cm
開花期
11月~12月
難易度
★★★☆☆(ふつう)

こんな植物です

〔〕内は学名、N.はNerineの略。

南アフリカを中心におよそ30種が知られる球根植物です。夏に球根を植え付けると、秋の中頃から冬の初めに花を咲かせます。花びらの表面がラメをちりばめたようにキラキラと輝き、その姿から「ダイヤモンド・リリー」の別名があります。花もちが非常によく、開いた花は3週間ほどキレイな状態を保ちます。主な花色は、ピンク、白、紫、赤、オレンジなどあります。2色混ざるものや品種によって濃淡があり、楽しいくらいにカラフルです。鉢植えの他、切り花でも利用されます。

秋に休眠から覚めた球根は開花と同時かその後に細長い帯状の葉っぱを左右交互に数枚出します。冬から春に生長して、梅雨前に葉っぱが枯れて、夏の間は休眠もしくは半休眠(葉っぱが残る)します。球根は葉っぱが肥大した鱗茎で、表面は茶色っぽい薄皮が付きます。

花の見た目や開花時に葉っぱがない(ことが多い)姿などが、なんとなくリコリス(ヒガンバナ)に似ていますが、別の植物です。ヒメヒガンバナ〔N. undulata〕の和名が付けられたネリネの種もあり、導入当時は混同されていた可能性もあります。

由来・歴史

ネリネの名前はギリシア神話の水の妖精、ネリネにちなみます。

日本には大正時代に入ってきましたが、ヒガンバナのような姿が敬遠されて、当時は普及しなかったと言われています。現在はヒガンバナのもつイメージが薄れ、花の楽しみ方も変化してきたからか、純粋に美しく、もちのよい花として、栽培されるようになっています。

17世紀後半にイギリスで盛んに改良がはじまり、次いでオランダでは切り花向きに改良、生産されるようになります。アメリカやニュージーランドでも改良が進みました。日本では昭和初期に広瀬巨海が精力的に育種をしましたが、当時の品種はほとんど失われています。

主な種類

サルニエンシス〔N. sarniensis〕

ネリネの中でも特に親しまれている種です。花に日が射すとキラキラと輝く姿が特に美しいです。花色は桃紅色です。変種に鮮やかな緋色のコルスカ〔var. corusca〕、暗い赤色のプランティ〔var. plantii〕などがあります。

本種を元にたくさんの園芸品種が作出されており、それらは俗にサルニエンシス系と呼ばれます。代表的な品種に’コルシカ・マヨル’〔Corusica Major〕などがあります。

フレクオサ〔N. flexuosa〕

細長い花びらが大きく平開します。花色は淡いピンクで、変種に純白の花を咲かせるアルバ〔var. alba〕があります。

ボウデニー〔N. bowdenii〕

ピンク色の花を咲かせます。耐寒性が強く色々な変種があります。

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