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すらっとしたヤシ

シュロ(棕櫚)

シュロ
科名:ヤシ科
学名:Tracbycarpus fortunei
別名:ワジュロ
原産地:日本 中国南部
樹高:3m-15m
開花期:5月-6月

難易度バー バー バー バー バー (そだてやすい)
耐寒性バー バー バー バー バー (ふつう)
耐暑性バー バー バー バー バー (ふつう)

シュロ(棕櫚)とは

シュロはヤシ科の樹木で、日本、中国南部に分布します。日本では主に九州南部を原産としますが、野生化したものを関東地方あたりまで見かけることができます。枝はなく、幹がまっすぐに伸びて、その頂点に円形で扇状に深く裂けた葉を四方に伸ばします。幹は繊維状の毛で覆われています。雄と雌の株があり雌株は5~6月頃にクリーム色をした粒状の花を咲かせて、その後に実を付けます。実は直径1cmくらいで秋に黒青色に熟します。

用途・由来

枝が横に張らず、生長もゆっくりで手間もあまりかからないので、庭園樹として利用されます。

幹に生えた毛(繊維)はシュロ縄やたわしの原材料になります。また、葉はさらして乾燥させ帽子や敷物、葉の軸を残して葉の部分をたこ糸などで束ねてハエたたきなどに加工されます。

属名のトラキカルプスはトラキス(でこぼこ)とカルポス(果実)からなり、果実の形にちなみます。

種類

〔〕内は学名、T.はTracbycarpusの略。

中国原産のトウジュロ〔T.wagnerianus〕も同様に利用されているポピュラーな種です。トウジュロはシュロ(ワジュロ)に比べて葉が小さくてピンと立ち、葉の軸も短いのが特徴です。庭木としてはこのトウジュロの方が鑑賞価値が高く、広く利用されています。また、属は違いますが、地中海沿岸原産のチャボトウジュロ〔Chamareops humilis〕も庭園樹として同じように利用されます。

関係ありませんが、非常に特徴的な姿をしているので名前を覚えやすい樹木だと思います。

ワジュロの葉
ワジュロの葉
トウジュロの葉
トウジュロの葉
シュロの樹皮
シュロの幹
シュロの樹皮
チャボトウジュロ

育て方

栽培カレンダー

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
開花期
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手入れ
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植え付け
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肥料
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日当たり・置き場所
日のあまり当たらない場所を好む陰樹に分類されますが、日当たりの良い場所でも問題なく育つのでその点にこだわる必要はありません(ただ、幼木はやや日当たりの悪い場所のほうがよく育つようです)。

水やり・肥料
肥料は年に1回、2月~3月頃に施します。幹から少し離れたところに樹をぐるりと囲むように円状の溝を掘って堆肥や鶏糞を施します。

かかりやすい病気・害虫
ほとんど見られませんが、風通しが悪い環境や梅雨明け頃にハダニが発生することがあります。見つけ次第駆除しましょう。

植え付け・用土
ヤシ類で、どこかしら熱帯的な雰囲気があるので洋風の庭によく合います。一本で植えるよりも並べて植えたり、まとめて寄せ植えにしたほうが見栄えがします。庭に植える場合は高さの違う3本を用意して、高低差をつけると全体が形よくまとまります。

腐葉土など腐植質のたっぷり入った水はけの良い土壌を好みます。じめじめした土壌を嫌うので、水はけの悪い場所での栽培は避けます。

ふやし方
タネをまいてふやすことができます。11月頃に熟した果実を採取して、日の当たらない涼しい場所で保存しておき翌年の4月頃にまきます。トウジュロとシュロ(ワジュロ)は交雑しやすいので近くに両者が植わっている場合(特にトウジュロをふやしたい場合)、はタネの採取は避けます。両者の交雑によってできたタネは質が悪く、トウジュロの葉の軸が短くてコンパクトにまとまるという特徴が損なわることが多いからです。

手入れ
枯れた葉取り除く
生長が遅くて樹姿が大きく乱れることも少ないのであまり手間のかからない樹ですが、枯れた葉はそのままにしておくと全体の見栄えが悪くなるので、それらを取り除く程度の手入れは必要です。

4月頃に新しい葉が出てくるのが確認できたら、枯れた葉や古くなって垂れ下がった葉を軸の元から取り除くようにしましょう。

葉は常に10枚程度付いていた方が生育がよいので、枯れた葉以外は取り除かないようにしましょ

花穂を切り落とす
雌株は5月頃に花を咲かせてすぐに実を付けます。実ができると、栄養がそちらに回ってしまい樹が十分生長できずに疲れてしまうので花穂が伸びてきたら開花する前、できるだけ早くに切り落としましょう。タネを採りたい場合は花穂を切り落とさずに実が熟すまでそのままにしておきます。

ポイント
・枯れた葉、花穂は切り落とす
・陰樹だが日当たりでもよく育つ
・水はけのよい土壌を好む

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