ヤサシイエンゲイ

ヤブコウジの育て方

ヤブコウジヤブコウジ(サクラソウ)科 学名:Ardisia japonica  用途 鉢植え 露地植え
難易度 バー バー バー バー バー(そだてやすい)

耐寒性 バー バー バー バー バー(つよい)

茎は枝分かれせず、地下茎を伸ばしてふえていく常緑性の樹木です。晩秋から冬にかけてまばらに付ける赤い実が美しい。低く茂る性質を活かしてグランドカバーによく用いられます

栽培カレンダー
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
開花期
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果実鑑賞
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植え付け
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肥料
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季節・日常の手入れ ポイント
地下茎で四方に広がっていきにょきにょきと茎は出すものの、生長はゆっくりで枝分かれもしないので剪定の必要はありません。樹高も20cm~せいぜい30cmで止まります。ただし、間延びした枝(徒長枝)は全体のバランス(樹姿)を崩すので付け根から切り落とします。強いて言うならこれがヤブコウジの剪定作業です。

日当たり・置き場所
山野の林内などに自生している典型的な陰樹で強い直射日光と乾燥を嫌います。日射しが強い場所では葉が焼けて赤紫色に変色し、やがて茶色く枯れ込んできます。日陰には強いですが実を楽しみたい場合はそこそこの日射しも必要で、極端に暗い場所では生長しても花付きや実付きが悪くなるので注意しましょう。半日陰、明るい日陰が適しています。

水やり・肥料
やや湿り気のある土壌を好みます。鉢植えは土の表面が乾いたらたっぷり与えます。地植えはいった鉢植えのものは土の表面が乾いていたらたっぷりと水を与えます。やや湿潤な土壌を好み乾燥を嫌いますが、極端に乾かさなければ問題ありません。地植えのものは適湿地を選び植え付けるとその後は水を与える必要はありません。

肥料は2月と7月の年2回、油かすに骨粉を混ぜ込んだものを株元に軽くすき混みます。肥料は少量でよく、一度にたくさん与える必要はありません。鉢植えの場合は代わりに液体肥料をときどき与えても良いでしょう。

用土
腐葉土など腐植質のたっぷり入った湿潤な土壌を好み、乾燥する場所を嫌います。ただし、いつも水が停滞しているようなじめじめした場所では根腐れを起こしてしまいますので注意が必要です。

植え替え・植え付け
性質の丈夫な植物なので基本的に厳寒期と芽を吹く時期を除いて植え付け可能ですが、適期は4月と8月下旬~9月中旬です。植え付ける場所には腐葉土や堆肥を混ぜ込んでおき、適湿を保てるようにします。

ふやし方
株分け、さし木、タネまきでふやすことができます。

株分けはできるだけ茎葉の付いている状態で地下茎を切り分けて植え付けます。かなり丈夫で茎葉のない地下茎のみの状態でも湿らせた水ゴケの上に伏せておけばやがて根が出てきますので、鉢仕立てにする場合やたくさん苗を作りたい場合はそれでもかまいません。適期は植え替えと同じ時期4月と8月下旬~9月中旬です。

さし木は枝を5cm程度の長さに切り土に挿すだけです。適期は7月~8月で若い枝ほど根付きが良い。
タネまきは赤く熟した実を採取して、タネを採りだしてまきます。まき時は春でさほど労せず発芽します。

かかりやすい病害虫
害虫 アブラムシ ハマキムシ カイガラムシ

アブラムシ、カイガラムシは植物の栄養を吸い取る吸汁性の害虫で、ハマキムシは葉を巻いたり数枚をつづり合わせて食い荒らす害虫です。薬剤を散布して駆除しますが、カイガラムシは薬剤が効きにくいので発生が少ない早期の内にこすり落として駆除します。

まとめ 
湿潤な土壌を好み、強い乾燥を嫌う
夏の強い日射しや西日に当たると葉焼けをおこす
剪定はほぼ必要ない

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