育て方はこのページの下
- 科名
- ヤシ科
- 学名
- Dipsis lutescenns
(= Chrysolidocarpus lutescens) - 用途など
- 鉢植
- 開花期
- -----
- 大きさ
- 40cm~2m(露地で7m)
- 耐寒性
- よわい(10℃以上)
- 難易度
- ★★☆☆☆(そだてやすい)
育て方
- 強い直射日光を嫌う
- 生育期は肥料を切らさない
- 冬は10℃以上の気温を保つ
●ポイント
栽培カレンダー
主な作業の適期
植え替え・株分け | 5月~6月 |
---|---|
肥料 | 4月下~10月 |
日常の手入れ
葉の間引き
込み合った葉は間引き(株元から切り取る)して風通しをよくしましょう。株が大きくなって丈が大きくなりすぎた場合も丈の高いものを間引き、低いものを残すようにしましょう。幹が太くてハサミが使えない場合は小型のノコギリなどを利用するとよいでしょう。残念ですがヤシの仲間は基本的にさし木ができず、切り落とした幹を土にさしても根付きません。
日当たり・置き場所
春~秋はベランダや屋外なら明るい日陰、室内ならレースのカーテン越しの日が射し込むような場所が適しています。強い日射しは好まず、真夏の直射日光に当てると葉焼けを起こすことがあるので気をつけましょう。
ある程度の日陰にも耐えますが、室内の暗い場所に長期間置いていると日照不足で葉が黄色く変色します。そのような場合は黄色くなった葉を取り除き、明るい場所に移動させましょう(いきなり日当たりの強い場所に移動させず、徐々に明るい場所に馴らしていくようにします)。
ヤシ類の中では寒さに弱く、越冬には10℃以上の気温が必要です。冬は日の射し込む明るい室内で育てますが、窓際は夜間冷え込むので注意が必要です。
水やりと肥料
気温の高い時期は成長のスピードが早く、非常に水をほしがります。春~秋は土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えましょう。水切れを起こすと葉先から枯れ込んできます。同時に葉にも霧吹きなどでたっぷりと水をかけてあげましょう。ただ、土を過湿にすると根腐れを起こすこともありますので、土の表面が湿っている間は水を与えないようにします。 寒さに弱く冬は生育が緩やかなので、さほど水を必要としません。水やりの回数を少なくし、やや乾燥気味に管理します。
肥料が不足すると葉の色つやが悪くなります。春から秋の生長期は2ヶ月に1回観葉植物用の置き肥などを施します。やや多めに与えると生長が早くなり大株になります。あまり株を大きくしたくない場合は肥料を与えすぎないようにしましょう。冬は寒さで生長しないので肥料はストップします。
適した土
水はけが良い土が適しています。赤玉土7:腐葉土3の割合で混ぜた土を利用します。大鉢で育てていて、用土を少しでも軽くしたい場合は用土の1割ほどパーライトを混ぜ込んでもよいでしょう。
植え替え・植え付け
生長の具合に応じて1~2年に1回植え替えを行いましょう。適期は生長期の5月~8月です。鉢から抜いた株は割り箸のような細い棒で、根の間の土を突きくずすような感じで古い土を軽く落とします。その際あまり乱暴にして根を傷めないように気を付けましょう。
鉢底で根がとぐろを巻いて固まっている場合はずぱっと切り落とします。そして、一回り大きな鉢に上記の用土で植え替えます。水はけを良くするために、鉢底に大粒の軽石を敷いておきましょう。それ以上株を大きくしたくない場合は株分けを行います。
ふやし方
株分けでふやします。古い土を落としたり根を切り詰める作業は植え替えと同様です。株元を確認し、幹を数本付けて根を分けます。手では分けにくいのでハサミやナイフを使うとよいでしょう。分けた株はそれぞれを鉢に植え付けます。その後、強い風の当たらない日陰で管理して新しい葉が伸びてきたら徐々に日の当たる場所に移動させて通常の管理に戻します。作業の適期は5~6月です。
かかりやすい病害虫
害虫:ハダニ カイガラムシ
高温で乾燥する環境でハダニが発生します。霧吹きなどで葉の表裏に水をかけて空気中の湿度を高く保つことで、発生をある程度予防することができます。発生したら殺虫剤で早めに駆除します。
風通しが悪いとカイガラムシが発生します。幼虫は比較的薬剤が効きやすいので薬剤で駆除できます。薬の効きにくい成虫は歯ブラシなどでこすり落とす物理的な方法が効果的です。
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