花を半鐘に見立てた
ハンショウヅル
科名:キンポウゲ科学名:Clematis japonica別名:半鐘蔓【漢字表記】原産地:日本草丈:つるが長く伸びる開花期:4月-5月難易度 ふつう |
ハンショウヅルとは
半鐘と鐘木 葉っぱ |
本州・九州に自生する落葉性のつる植物で林床の木陰や林の縁に生えます。漢字では「半鐘蔓」と書き、下向きにぶら下がるように咲く花の姿が火の見櫓などにぶら下げられている半鐘に似ているところから付けられました。
ハンショウヅルはクレマチスの仲間で他の園芸品種に見られるような派手さはありませんが、おとなしめで風情があり山野草として趣があります。紅紫色になる花びらに見える部分は実際には萼(がく)で厚みがありつぼみは先端から4つに裂けて開きます。
これ以外にも日本原産のクレマチスで山野草として育てられているものには、紫色の大きな花が美しいミヤマハンショウヅルや白花の白花ハンショウヅル、北海道や千島に分布する暗紫色の花を咲かせるクロバナハンショウヅル(チシマハンショウヅル)などがあります。
育て方
栽培カレンダー
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
開花期 |
植え付け |
肥料 |
日当たり・置き場所
春~秋の生育期はよく日の当たる場所で育てます。冬に葉が枯れた後は霜や寒風を避けた日陰で管理します。
水やり・肥料
土の表面が乾いたらたっぷりと与えます。冬は葉を落として休眠状態に入りますが根は生きてるので同様に水やりを行います。花後と秋の年2回、固形の有機肥料を置きます。
かかりやすい病気・害虫
丈夫で病気はほとんど見られませんが、新芽や花がナメクジに食害されることがあるので気をつけましょう。
植え付け・用土
植え替えの適期は花後すぐか、真夏の暑さが過ぎて気温が下がる秋が適期です。水はけが良く、有機質の入った肥沃な土を好みます。赤玉土(小粒)4:軽石4:腐葉土2の割合で混ぜた土を使います。
鉢植えの場合
長く伸びるつるを絡ませるために支柱や添え木を使うので、倒れないように深めの鉢に植えます。5号~6号鉢(直径15cm~18cm)に一株が目安です。支柱には朝顔などでもよく使われるあんどん支柱が手軽に使えますし、自然の枯れ枝を用意してそこに絡ませるのも風情があって良いでしょう。
ふやし方
さし木でふやすことができます。花後に伸びてきた新しいつるを切り取り、鹿沼土を入れた鉢に挿します。水を切らさないように日陰で管理すると、2ヶ月くらいで根が出て苗になります。さし木に使うつるは若くて軟らかいものは避け、表面がしっかりと固くなったものを選びましょう。
手入れ
開花後、つるを旺盛に伸ばし、そこに翌年花が咲くので支柱に絡ませて姿を整えます。
秋以降はつるを切り詰めないようにしましょう。この時期につるを切ると言うことは翌年咲く花芽ごとつるを切っていることになります。また、冬に葉が落葉するとつるだけが枯れたように残りますが、つるはちゃんと生きて葉の付け根に新芽を持っており、春になると芽を出して新しい枝になったり、花を咲かせます。邪魔だからと言って地際で切り落とすようなことはやめましょう。どうしても邪魔で切りたい場合は先端を切り詰める程度にとどめておきます。
ポイント
・秋以降は枝を切り詰めない
・生育期はよく日に当てる
・つるが伸びるので支柱に絡ませる
キンポウゲ科クレマチス属
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キンポウゲ科山野草の仲間
つるが長く伸びる