花姿形は様々なランの仲間
ハベナリア
科名:ラン科学名:Habenaria(略号:Hab.)原産地:世界中草丈:15cm-60cm主な開花期:7月-11月(種により異なる)難易度 (ふつう) |
ハベナリアとは
ハベナリアは熱帯アフリカ・北半球温帯を中心に砂漠や極地を除く全世界に600〜700種が分布するランの仲間です。多くの種は地面に根を下ろして生活する地生ランで草原や湿原、林の下などで育ちます(ちなみに、樹木や岩肌に根を張り付かせて生活する種類のものを着生ランと言います)。ただし、分布が広く種によって様々な生活様式をとり、中には岩の上や流水の中で育つものも知られています。日本にも10種類程度が分布し、代表的なものにサギソウ(ハベナリア ラディアタ)があります。
地下に根茎を持ち、冬はその状態で休眠しています。春にそこから新芽を出して葉を広げ、花茎を直立させて数輪の花を付けます。花後は新たな根茎ができて茎葉が枯れ、休眠に入ります。花は唇弁(しんべん:「リップ」と呼ぶこともある)と呼ばれる部分が大きく発達して目立つものが多いです。
名前はラテン語で革紐・手綱を意味するハベナ(Habena)に由来し、花や器官の形から連想したようですがはっきりしません。
他の画像
メデューサ |
ハベナリアの一種 |
育て方
※ハベナリア・ラディアタ(サギソウ)は別にページを設けています サギソウの育て方生育サイクル・栽培カレンダー
芽が出て葉を広げ、花を咲かせて茎葉が枯れるまで(春〜秋)が生育期で冬は休眠期です。春に芽が出て→茎葉を広げて生長→開花→新たな根茎が地中で完成→茎葉が枯れて休眠、と言う生育サイクルを毎年繰り返します。多湿や高温で腐りやすいので、その点が栽培上のポイントとなります。
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開花期 |
植え替え |
肥料 |
日当たり・置き場所
春〜秋の生育期は雨の当たらない直射日光を避けた半日陰の場所で管理します。また、湿度や気温が高い時期は病気が出たり、腐りやすくなるので風通しを良くすることも大切です。
冬は茎葉が枯れて根茎の状態で越します。越冬温度は最低10℃、できれば13℃以上。
水やり・肥料ポイント
乾燥に弱いので、生育期は乾かさないようにたっぷりと水を与えます。花の咲き終わったあとは休眠の準備にはいるので徐々に水やりを減らしてやや乾かし気味にします。休眠期も完全に乾かさないよう、用土がわずかに湿り気を帯びる程度に水やりを行います。気温が低い時期に多湿にすると根茎が腐りやすいのでやりすぎには気をつけましょう。
肥料は芽の出る頃から花が咲き終わるまでの期間、月1回程度薄めの液体肥料を与えます。あわせて、春の生育初期に固形肥料を施してもよいでしょう。
かかりやすい病気・害虫
葉っぱの組織が柔らかく、褐斑病にかかりやすい。この病気にかかると葉に褐色の斑点が出てそれが広がっていきます。湿度の高い時期に発生しやすいので、定期的に殺菌剤を散布して予防します。かかった場合も同様に薬剤を用い、それ以上広がらないようにします。
用土
水ゴケを用いるのが手軽です。赤玉土(小粒)を主体に日向土やパーライトを混ぜたものでもよいでしょう。
植え替え
植え替えは芽が出る直前の時期、3月頃が適期です。根茎を殺菌剤に浸した後、表面が乾く程度に陰干ししてから新しい用土で植え付けます。深さは根茎の頭が隠れる程度に。
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