庭木などで広く親しまれる
ヒイラギナンテン
科名:メギ科学名:Mahonia japonica別名:トウナンテン など原産地:中国・台湾樹高:2m~3m開花期:主に冬から春栽培難易度:
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ヒイラギナンテンとは
花 |
熟した果実 |
台湾、中国に分布する常緑性の低木です。葉っぱがヒイラギ、実の付き方がナンテンに似ているためこの名前があります。光沢のある葉は美しく、姿も低くまとまるので、庭木や植え込みに広く利用されています。葉っぱにとげとげがありチクチクするので、公園などでは進入・立入禁止を目的として植えられることもあります。また切花(花と言うより枝)としても利用されます。
葉っぱは革質で厚みがあり、縁はぎざぎざになり、その先端がかたく針状になります。冬になると葉は赤く色づきます。春に茎の頂点から花茎を横から斜め下伸ばして小さな黄色い花をたくさん咲かせます。雄しべは触れるとめしべの方向に動くおもしろい性質があります。花後には丸い果実がブドウのように房状になってたくさん付きます。果実は6月頃に黒紫色に熟し、表面は白い粉を吹きます。
属名のマホニアはアメリカの園芸学者バーナード・マホンの名前にちなみます。種小名のヤポニカは「日本産の」という意味ですが、日本には江戸時代の前期に入ってきて、もとから野生しているものはないとされます。
その他の種
ホソバヒイラギナンテン ナリヒラヒイラギナンテン |
ヒイラギナンテンの仲間は東アジア~東南アジア、北アメリカ~中央アメリカにおよそ100種が知られています。その中でも園芸でよく利用されるものに以下のようなものがあります。
ホソバヒイラギナンテン〔M. fortunei〕
中国原産、名前の通り葉が細長くなります。フチのギザギザはさほど鋭いトゲ状にはならず、ヒイラギナンテンに比べると痛くないです。日本には明治頃に入ってきました。
ナリヒラヒイラギナンテン〔M. confusa 'Narihira'〕
コンフューサ種の中から姿、形、性質などの優れたものを選抜した品種です。葉が非常に細くて繊細な雰囲気を持ち、和洋問わずにあわせられるのが魅力です。
メディウム〔M. × media 〕
ヒイラギナンテンと台湾原産のロマリフォーリア種を掛け合わせつくられたもので、いくつかの品種が知られています。
花茎を直立させ、芳香のある小さな黄色い花を穂状に咲かせます。何本もの花茎を伸ばした姿はゴージャスで、花の少ない真冬に開花するのも魅力の1つです。代表的な品種に「チャリティー〔'Charity'〕」「アーサー・メンゼス〔Arthur Menzies〕」などがあります。
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