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驚異的に増える

ホテイアオイ

ホテイアオイ
科名:ミズアオイ科
学名:Eichhornia crassipes
別名:ホテイソウ ミズタマ
ウォーター・ヒヤシンス
原産地:熱帯アメリカ
草丈:30cm-50cm
開花期:7月~10月
栽培難易度:バー バー バー バー バー
(やさしい)

くわしい育て方

ホテイアオイとは

熱帯アメリカ原産の水生植物で、17世紀にブラジルで発見されました。花がきれいなので主に観賞用として、19世紀から20世紀初頭に世界各地に導入されました。しかし、爆発的に増えて川や池沼を被い、アフリカでは船の行き来やダムによる水力発電を妨げるなどの害があり、今では世界十大害草のひとつ「青い悪魔」として畏怖されています。日本には、明治17年にアメリカから持って帰ってきた株が栽培のはじめとされます。

全体にツヤツヤとした光沢があり、葉っぱの付け根の部分(葉柄)がぷっくりと丸く膨らむのが一番の特長です。葉柄の内部はスポンジ状になって空気をたくさん含みます。それが浮き袋の役割となって、株が水にぷかぷかと浮きます。葉柄を手でつぶすと「ぶしゅしゅ」と言う音とともに空気が抜けます。感触と音がおもしろいので、子供の頃に遊んだことがある方も多いのではないでしょうか。水中は水上に出ている部分以上に生長し、多数のヒゲ根を長く伸ばします。

主な開花期は夏で、太い花茎が10cmほど伸びて、紫がかった淡いブルーの花をたくさん咲かせます。花びらは6枚で、上の花びらは真ん中当たりが濃い青紫になり、さらにその中に黄色~オレンジのスポットが入って目立ちます。

名前の由来

丸くふくらんだ葉柄を布袋さんのおなかに見立て、葉っぱがアオイに似ているので「ホテイアオイ」の名前があります。また、ホテイソウやスイギョク(水玉)の名前で出回ることもあります。

英名の「ウォーターヒヤシンス」は水に咲くヒヤシンス、と言ったニュアンスですが、ヒヤシンスとは全く別の植物です。属名のアイヒホルニアは、ドイツの政治家アイヒホルンの名前にちなみます。

その繁殖力 

水中の根茎からほふくする茎(ストロン)を伸ばし、自分の傍らに子株を作ります。さらに子株は新たな子株を作ります。この繰り返しで、1株が600株に増えるとか、50日で1株が1000株になるとか、色々言われています。

害草と呼ばれるゆえんはこの繁殖力としぶとさです。日本では寒さで冬に茎葉が枯れることがありますが、たいがい暖かくなると復活します。霜や凍結のない暖地や熱帯地域では枯れずに年中生長します。原産地の熱帯アメリカで爆発的に繁殖しないのは、ホテイアオイに目がないカピバラ(巨大なネズミのような動物)がバリバリ食べてしまうからだと言われています。ホテイアオイにとって、カピバラは天敵のようです。

水質を浄化する役割があったり、飼料や紙の材料になるなど、有用植物としての面も持っています。

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ホテイアオイの育て方
ミズアオイ科
参考にした文献
朝日園芸百科 06 宿根草編Ⅲ 高性宿根草:水生宿根草 p239
園芸植物大事典 コンパクト版 第2巻 p2244
週刊朝日百科 植物の世界 113 10-154~10-155
カラー版ホーム園芸 草花2 球根・宿根草を楽しむ p132
ちくま新書 植物からの警告 p19