ビールの原料として有名
ホップ
科名:クワ科(アサ科)学名:Humulus lupulus別名:カラハナソウ原産地:西アジアつるの長さ:6m-10m開花期:7月-9月難易度 (そだてやすい) |
ホップとは
葉っぱ |
西アジア原産のつる性植物です。春〜秋に茎葉を出して生長し、冬は根と芽の状態で越す宿根草(しゅっこんそう)で、そのサイクルを毎年繰り返します。ビールに苦みや香りを付ける原料として広く生産されています。 日本では岩手、秋田、山形が生産量TOP3です(2009年)。
雄と雌の株があり、それぞれが雄花もしくは雌花のみを咲かせます。作物と利用されるのは雌花(雌株)で雄花(雄株)には利用価値がなく一般に栽培はされません。日本には明治の初期、試験的に栽培するため北海道に導入されたのがはじめとされます。
茎(つる)を他のものに巻き付きつかせながら時には10m以上伸びます。茎は基本、左巻きです。葉っぱはてのひら状で3〜5つに裂けます。茎葉には剛毛が生えており触れるとちくちく痛いです。
主な開花期は7月〜9月で、雄花は黄色、雌花は淡い黄緑色の花を咲かせます。雌花についている苞(ほう)と呼ばれる葉っぱ状のものが、ウロコのように重なり合って松ぼっくりのような毬花(まりはな)をつくります。成熟した苞のつけ根には黄金色の粒々(分泌腺)があり、そこに苦みや香りの成分が含まれています。
育て方
栽培カレンダー1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
開花期 |
植え付け |
肥料 |
手入れ
つるが伸びてきたら、支柱を立てて絡ませます。
春につるがたくさん出て来た場合は、5〜6本を残して、他はつけ根から摘み取ります。こうしてつるの本数を絞ることで、それぞれに充分栄養が入って、しっかりした太くて勢いのあるつるになります。
収穫
毬花を収穫する場合、熟すまで待っているとバラバラに散ってしまう事が多いのでまだ未熟な緑色のうちに摘むようにしましょう。収穫後は風通しのよい場所で陰干しして充分乾燥させたあと、保存します。
日当たり・置き場所
日当たりのよい場所が適していますが、高温を避けるため西日の当たる場所は避けます。ホップは雨の少ない冷涼な気候を好み、高温と多湿が苦手です。生産地が東北に集中しているのもそのためです。寒さには非常に強いです。
水やり・肥料
水は土の表面が乾いたらたっぷりと与えます。
肥料は植え付ける際にゆっくり効くタイプの肥料を混ぜ込んでおきます。その後は芽の出る前、2月頃に追肥を行います。
かかりやすい病気・害虫
春先からアブラムシが茎葉に付きます。見つけ次第、早めに駆除しましょう。
植え付け・用土
水はけのよい石灰質の用土が適しています。植え付ける前に苦土石灰を混ぜ込んでおきます。
ふやし方
さし芽、株分けでふやすことができます。
さし芽は4月〜5月が適期です。本年伸びた若いつるを15cm前後に切り取って土に挿します。乾かさないように管理すると1ヶ月ほどで根が出てきます。さし木してから花が咲くまでは3年ほどかかります。
株分けの適期は芽が伸びてくる3月〜4月頃です。
ポイント
高温多湿が苦手
石灰質の土壌を好む
毬花は熟す前に摘む
関連するページ
ホからはじまる植物クワ科
ハーブ・野菜