フクジュソウの育て方
キンポウゲ科 学名:Adonis remosa 用途 鉢植え 露地植え 日本原産の毎年花を咲かせる多年草で、山野の落葉樹の下などに自生します。お正月用の寄せ植え材料として、つぼみが大きくふくらんだ開花直前の株や花の咲いた鉢が冬に多く出回りますが、自然環境下では3月~4月に開花します |
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開花期 |
植え付け |
肥料 |
季節・日常の手入れ ポイント
つぼみ付きの鉢植えを購入した場合、つぼみが黄色く色づいているのに花が咲かない場合があります。これは単純に日光不足か、そうでなければつぼみを被っている薄皮を乾燥させてしまったことが原因と考えられます。乾燥した室内に置いているとそのようなことになることがあります。もし、薄皮が乾燥してしまった場合は花を傷つけないように先の細いもので薄皮をやぶると花が咲きます。
日当たり・置き場所
花は日に当たると開き、夜間や曇りの日は開きません。ですから開花時期はできるだけよく日の当たる場所で育てましょう。特に室内に置いている場合、日の射し込まない場所だと、ぱっときれいに花が開かないので、開花期には窓辺など日のよく当たる場所に移動させます。
花が終わると茎葉がぐんぐん伸びてきます。この頃(花後)から明るい日陰で育てます。梅雨時期になると地上部が枯れます、それ以降は日陰で育てます。庭に植える場合、夏は日陰になる落葉樹の下などが適しています。耐寒性はありますが、凍結には気を付けましょう。
水やり・肥料
開花時期のこぢんまりとした姿を見ると小型の植物のように感じますが、花後に大きく葉を広げ、根は非常に長くて太いのが特徴です。
フクジュソウの根は水を吸う力が弱く、しかも乾燥を嫌います。土の表面が乾いていたらたっぷりと水を与え、根を乾かしすぎないようにしましょう。生育期はもちろん、地上部の枯れた休眠期であっても土の湿りけが必要なので、水を与えるのを忘れないようにしましょう。開花時期は花に水をかけないようにしましょう。花が傷むおそれがあります。
肥料は花が終わってから地上部が枯れる梅雨ごろまで、1000倍に薄めた液体肥料を週1回の割合で与えます。生育期時期の肥料不足は翌年の開花に影響します。
用土
水はけの良いことが大切です。赤玉土(小粒)5:腐葉土3:桐生砂(もしくは軽石の小粒)2の割合で混ぜた土を使用します。もしくは鹿沼土の単用でも育てることができます。土には植え付ける前にあらかじめ長く効く粒状肥料などを混ぜ込んでおきます。
植え替え・植え付け
植え替えのポイントは「根の扱い」です。作業は9月~10月が適期です。2年に1回程度株分けも兼ねて、植え替えが必要です。この時期は地上部が枯れてしまって土中の根だけの状態になっています。鉢から抜くと、順調に生育している株なら、長い根がたくさん生えているはずです。しかし、うっとうしいからといって根を切りつめてはいけません。前述したようにフクジュソウの根は水を吸う力が弱いので、根が少なくなってしまうと、充分に水を吸えなくなって、最悪の場合枯れることもあるからです。植え替えるときはできるだけ根を大切に扱いましょう。
6号(直径18cm)以上の大きさで、深さのある鉢を使い、根はできるだけ広げて植え付けるようにします。
正月に寄せ植えなどで購入したものは例外として花後すぐに大きな鉢に植え替えた方がよいでしょう。特に小さな鉢に植えられているものは根を切りつめてしまっているものが多いので、少しでも早く根を回復させるためにも大きな鉢に植え広げ、株を回復させます。
ふやし方
タネまき、株分けで増やすことができます。タネで育てる場合は採りまきが基本です。
株分けは植え替えと同時に行います。あまり細かく分けすぎると生育が衰えたり枯れてしまいますので、株は土をよく落とした後、地下茎と芽をちゃんと確認して分けます。目安として1株に5~6芽が付くように分けます。
採りまき
タネを採取してすぐにまくこと。乾燥させると発芽率が低下する性質のものなどはこの方法でタネをまきます。
かかりやすい病害虫
白絹病 ナメクジ ハダニ
白絹病は夏に発生しやすい病気です。発生すると株元が白い糸のようなもので覆われて株全体の生育が衰えてその後、枯れてしまいます。土壌に繁殖する病原菌で鉢植えにする場合は清潔な土を使用する、庭植えにする場合はよく耕して日光消毒するなどの予防が大切です。発生してしまったら、かわいそうですがその株は抜いて処分してしまいましょう。
ナメクジは春先から発生し、大切な若芽を食害してしまいます。見つけ次第捕殺するか、薬剤をまいて駆除しましょう。
まとめ
冬~春はよく日に当て、夏以降は日陰で
乾燥を嫌うので冬の休眠期にも水は必要
お正月用の寄せ植えは花後、できるだけ早く大きな場所に植え替える
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