- 科名
- スギ(ヒノキ)科
- 学名
- Cunninghamia lanceolata
- 別名
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- 原産地
- 中国南部 台湾
- 大きさ
- 高さ ~30m
- 主な開花期
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- 耐寒性
- ふつう(苗はよわい)
- 難易度
- ★★★☆☆(ふつう)
こんな植物です
中国南部、台湾原産の常緑針葉樹で、樹高は30mに達する高木です。漢字を当てると「広葉杉」で、樹皮の様子などがスギに似ていて、葉の幅が広いところによります。カントンスギ、リュウキュウスギ、オランダモミなどの別名があります。日本には江戸時代に入ってきました。
すっくとまっすぐ立った幹と円錐型の樹形が美しく、公園や寺社などに植えられています。庭木としてはあまり利用されません。原産地の中国南部では植林され、建材などに利用されます。材質はややもろいですが、シロアリなどの被害を受けにくい(耐蟻性-たいぎせい-がある)とされます。
葉は細長くて硬く、先端が尖っており、触ると痛いです。色は濃緑色で表面は光沢があり、裏面には2本の白い筋(気孔帯)が縦に走ります。らせんを描くようにでますが、ほぼ水平に開いて二列に並ぶこともあります。
雄花と雌花が1本の木に咲く雌雄同株で、雌花は秋にタマゴ型の球果になります。開花は主に4月で、花は枝先に付きます。樹皮は褐色で縦に大きく溝が走り、表面は剥がれます。
種類
〔〕内は学名 C.はCunninghamiaの略
変種のランダイスギ〔var. konisii = C. konisii〕が台湾の高地に分布します。葉や球果がやや小振りで鱗片の形が異なります。
育て方
- ・風の強い場所は不向き
- ・乾燥する場合は、水やりをする
- ・間引き剪定が基本
●ポイント
栽培カレンダー
主な作業の適期
植え付け | 5月 / 7月下~9月 |
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剪定 | 4月下~5月上 |
日常の手入れ
自然の樹形が美しいので、基本的に刈りこんで姿を整えることはしません。株元からたくさん出てくるひこばえや、余計な枝を付け根から間引く剪定が基本となります。
強風を避けるために、ある程度丈を抑え、枝数を少なく仕立てた方が良いでしょう。
日当たり・置き場所
日当りから半日陰の場所が適しています。比較的根が浅く張り、枝や幹は折れやすいので風の強い場所での植栽には不向きです。耐寒性はあるものの、比較的温暖な地域の樹木で、平地や暖地でよく育ちます。
植栽適地は関東より西です。幼苗は寒さに弱いので、冬は防寒します。
水やり・肥料
湿潤な土壌を好むので、ひどく乾くようなら水やりをした方が良いです。
肥料は肥沃な土壌に植えていたら追加で与える必要はありません。
かかりやすい病害虫
テッポウムシに注意します。
植え付けと用土
粘土質でやや重く湿り気のある土を好みます。植え付けの適期は5月、7月から9月頃です。深植えにならないように気をつけます。
水や肥料を吸う細根が少なめなので、いきなりの移植は失敗することがあります。少なくとも移植半年前に回しをしておき、作業の前に全体の枝を軽く切り詰めます。
ふやし方
タネまきと株分けでふやすことができます。
温暖な地域以外では実ができにくく、できたとしても発芽力のないタネが多いです。タネができた場合は、採取してすぐにまく「とりまき」が適しています。発芽後2~3年はしっかりと防寒します。
株分けは、株元から出てくるひこばえを利用します。ひこばえに盛り土をして、根が出たら切り離して他の場所に移します。
関連する植物
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ヒマラヤスギ
マツ科 難易度★★☆☆☆
名前はそのまま「ヒマラヤのスギ」という意味ですがスギではなくマツの仲間です。