ハーブとしても知られる
メドウスイート(セイヨウナツユキソウ)
科名:バラ科学名:Filipendula ulmaria別名:セイヨウナツユキソウ原産地:ヨーロッパ 西アジア モンゴル草丈:60cm-1.2m主な開花期:6月-8月難易度 ふつう 耐寒性 つよい 耐暑性 ふつう(乾燥に注意) |
メドウスイート(セイヨウナツユキソウ)とは
〔〕内は学名。F.はFilipendulaの略
ヨーロッパ、西アジア、モンゴルなどに分布する毎年花を咲かせる多年草です。湿った草地や小川のほとりなど、じめっとした場所に自生します。
草丈は60cm~1.2m、葉っぱは小葉が並んだ羽状複葉です。縁にはギザギザがあり、先端の小葉は大きく3~5つに裂けた掌状になります。 種小名のウルマリア(ulmaria)は「ニレのような」という意味で、葉姿がニレの木に似ているところから来ています。
主な開花期は初夏~夏で茎の頂点に小さな花がかたまって咲きます。色は白か淡いクリーム色で、アーモンドのような芳香があります。ふわふわした上品な花姿から草地の女王(queen of meadow)という別名があります。
葉っぱに黄色の斑が入るフイリセイヨウナツユキソウ〔‘Aureovariegata’〕や、八重咲きで花にボリュームのあるヤエセイヨウナツユキソウ〔‘Plena’〕などの園芸品種が知られています。
近い仲間(同属)のキョウガノコ〔F. purpurea〕やロクベンシモツケ〔F. vulgaris〕も観賞用によく栽培されています。
ハーブとして
世界ではじめて合成されたアスピリンはメドウスイートのつぼみから採れたサリチル酸が原料となりました。イギリスでは古くから、スローイングハーブとして※1用いられていました。根は染料となり、シルクは赤褐色~黒色に染まります(媒染に用いる材料により、色は異なります)。
注釈
※1 床にまくハーブ、殺菌などの目的で用いられる。
育て方
栽培カレンダー
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
開花期 |
植え付け |
肥料 |
日当たり・置き場所
日当たり~明るい日陰が適しています。やや湿り気のある土壌でよく育ち、強く乾燥する場所では害虫(ハダニ)もでやすく、あまり大きく育ちません。西日の当たる場所は乾燥するので避けます。鉢植えは乾燥を避けるため、夏は日陰に避難させた方がよいです。
冬は茎葉が枯れて休眠します。耐寒性は強いので、特に防寒は要りません。
水やり・肥料
乾燥が苦手なので、乾いたらたっぷりと水やりをします。水切れさせると葉が落ちて、株が衰弱します。休眠期の冬も極端に乾かさないようにします。
肥料は春の芽が出る頃と、花が咲き終わったあとの年2回。化成肥料などを施します。
用土
水はけと水保ちのよい土が適しています。
植え付け
適期は春か秋です。植え付け後は乾燥防止のために株元を腐葉土で覆います。
ふやし方
タネを採取してまくか、春か秋に株分けでふやします。
手入れ
枯れた茎葉は春に芽が出る頃に取り除きます。
病害虫
夏の高温期にハダニが発生することがあります。
ポイント
・強い乾燥が苦手
・水はけと水保ちのよい土が適する
・高温期はハダニに注意
関連するページ
バラ科ハーブ・野菜