ナスタチウム(キンレンカ)の育て方
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- 科名
- ノウゼンハレン科
- 学名
- Tropaeolum majus
- 用途など
- 鉢植え ハンギング 庭植え
- 開花期
- 5月~11月(夏は休む)
- 大きさ
- 高さ30cm~3m(つる性)
- 耐寒性
- 5℃以上
- 難易度
- ★★☆☆☆(そだてやすい)
育て方
- ・日当たりのよい場所で育てます
- ・水と肥料はやりすぎない
- ・タネまきとさし芽でふやせる
●ポイント
栽培カレンダー
主な作業の適期
タネまき | 2月下~3月上 / 4月~5月上 / 9月下~10月 |
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さし芽 | 6月 / 10月 |
肥料 | 花が咲いている時期 |
利用
花、葉ともに食べられ、どちらもワサビのようなピリッとした刺激があります。個人的には花、特に蜜が入っている尖った部分がおすすめです。花びらごとかじるとわさびとハチミツを合わせたような不思議な味わいです。
サラダなどに加えると彩り、味両方のアクセントになります。刻んでサンドイッチに具材と一緒に挟むという調理方法もあります。花が終わったあとの青い実もピクルスやすり下ろして利用できます。
日常の手入れ
花がら摘み
花が枯れてきたら摘み取って株をきれいにしておきます。そうすることで余計な栄養がとられずに長期間花を楽しむことができます。
摘心
本葉が4~6枚になった頃に頂点の芽を手で摘むと、ワキから芽が出てきて枝の数が増えて、花もよく咲きボリュームもでます。そのまま育てるとわき芽があまり生長せずに、ひょろひょろしたバランスの悪い株になってしまいます。
日当たり・置き場所
日当たりのよい場所を好みます。日当たりが悪いと充分生長せず、花付きも悪くなります。ただし、真夏の強烈な日射しに当てると、暑さで夏負けして生育が衰えてしまうので、夏だけは風通しの良い明るい日陰に移動させます。夏負けした株も枯れずに生き残れば、涼しくなると徐々に回復して秋に花をさかせます。
霜や寒風に気をつけて凍らせなければ軒下やベランダで冬越しできます(5℃以上あればより安全)。室内に取り込む場合は、日当たりの良い場所を選びます。
水やりと肥料
水をやりすぎるとひょろひょろに育ったり、葉っぱばかり茂って花が咲きにくくなります。土の表面が乾いたらたっぷりと与えるようにしましょう。他の草花に比べると若干乾かしぎみに管理します。
肥料は、植え付ける際に土の中に少量混ぜ込みます。追肥として、花の咲く時期に2週間に1回くらい水で薄めた液体肥料を与えます。ハーブ全体にいえることなのですが、肥料は与えすぎると花つきが悪くなるので控えめに。特にチッソ分が多いと葉ばかり茂り花数が少なくなります。
適した土
水はけのよい、有機質に富んだ土がよいでしょう。赤玉土6:腐葉土4の割合で混ぜた土を用います。
植え替え・植え付け
植え付けの適期は4月です。
ふやし方
タネまきとさし芽で増やすことができます。
タネまきの時期
タネまきは春と秋にできますが、冬越しの必要がない春まきがおすすめです。春まきの場合、自然環境下では4月~5月上が適期ですが、梅雨に入ると高温多湿で株が弱り花が咲かなくなります。よりたくさんの花をできるだけ長い期間楽しみたいなら、早め(2月下~3月上)に室内でタネをまいて苗を育てるとよいでしょう。
タネのまき方
発芽適温はおよそ20℃で、タネまき後1週間ほどで発芽します。外皮がコルク質で非常に固いので、下処理として一晩水に漬けるか外皮を削ります。市販のタネには外皮を削っているものもあり、その場合下処理は不要です。古いタネも外皮を取り除くと発芽しやすくなります。
タネは粒が大きくて扱いやすいです。ポットに数粒ずつタネをまき、指で押し込むようにまいて(深さは人差し指の第一関節くらい)、発芽したら1本に間引いて育苗していきます。鉢やコンテナに直まきしてもかまいません。
さし芽
さし芽は元気な茎を2~3節に切り取り土に挿します。いつでも可能ですが、6月や10月がやりやすいでしょう。高温多湿や寒さが苦手なことを考えて時期を選びましょう。秋にさし芽で苗を作っておくと、翌春も早めの時期からはなが多の占めます。
かかりやすい病害虫
病気:立ち枯れ病 害虫:ハダニ ナメクジ
高温多湿の環境で株が蒸れて立ち枯れ病が発生して枯れてしまうことがあります。夏はできるだけ風通しの良い環境で。
ハダニは高温で乾燥する時期によく発生し、葉に付いて吸汁して植物を弱らせます。こまめに葉の表裏に水をかけることで多少発生を予防することはできます。被害が大きい場合は薬剤を散布して駆除します。ナメクジは葉やつぼみ、花を食害します。見つけ次第、捕まえます。