ネペタ(キャットニップ)の育て方
- 科名
- シソ科
- 学名
- Nepeta
- 別名
- キャットニップ
- 原産地
- 世界の温帯
- 大きさ
- 30m~1m
- 主な開花期
- 4月~6月
- 耐寒性
- つよいほう
- 難易度
- ★★★☆☆(ふつう)
こんな植物です
〔〕内は学名、N.はNepetaの略
世界の温帯を中心に約250種類が分布します。多くの種が毎年花を咲かせる多年草です。日本にはミソガワソウ〔N. subessilis〕が自生します。
さほど多くの種は利用されていませんが、ハーブとして利用されるカタリア(キャットニップ)〔N. cataria〕が有名です。花壇や鉢植え向きに普及しているのは、雑種のファーセニー〔N. ×faassenii〕やネルボーサ〔N. nervosa〕と、その園芸品種です。苗の他、一部品種はタネが出回ります。また、これらの種は区別されずに十把一絡げな感覚でキャットミントと呼ばれることもあります。主な開花期は春~初夏、草丈は30cm~大型種で1mを越します。花色は青紫、白、ピンクなどがあります。
名前はイタリア中部の都市、ネペテに由来するとされていますが、理由はよくわかりません。
主な種類
カタリア〔N. cataria〕
葉の放つ清涼な芳香がネコを夢中にさせるのでキャットニップの別名があります。ハーブとして葉をお茶やサラダに利用できますが、現在ではあまり活用されていません。種名のカタリアは猫を表します。白い花を咲かせます。和名はなぜかイヌハッカです。
ムッシーニ〔N. mussini〕
一般にキャットミントと呼ばれますが、ネペタ属の他の種もこの名前で呼ばれることが多いので、ややこしいです。葉は少し清涼感のあるマツタケ?のような不思議な香りがします。
ファーセニー〔N. ×faassenii〕
ムッシーニ〔N. mussinii〕とネペテラ〔N. nepetella〕の2種が掛け合わさった雑種です。園芸用に広く普及しています。草丈は30cmで青紫色の花を穂状に咲かせます。ブルーキャットミントの名前で流通します。
シックスヒルズジャイアント〔N. 'Six Hills Giant'〕
草丈が60cm~1mになる大型の園芸品種です。比較的普及しています。
ミソガワソウ〔N. subessillis〕
日本の亜高山帯に自生します。草丈が1mを超す大型種です。淡い青紫色の花を咲かせます。漢字で書くと「味噌川草」で、長野県の味噌川周辺に群生していたところに由来します。
育て方
- ・梅雨前に刈りこむ
- ・肥料は控えめに
- ・多湿に気をつける
●ポイント
栽培カレンダー
主な作業の適期
刈り込み | 梅雨前 |
---|---|
剪定 | 2月~3月 |
日常の手入れ
多湿による蒸れに弱いので、梅雨前(6月上旬頃)に株元から1/3を残してばっさりと刈り込んで風通しを良くします。
日当たり・置き場所
日当たりのよい場所で育てます。多湿に弱いので風通しのよい場所を選ぶのも大切です。耐寒性はあるので、特に防寒は要りません。
水やり・肥料
水は土の表面が乾いたらたっぷりと与えます。じめじめした環境を嫌うので、水のやり過ぎによる過湿に注意します。乾燥には比較的よく耐えます。
植え付ける際に堆肥や腐葉土をしっかり混ぜ込んでおけば、後は肥料を追加で与えなくてもよく育ちます。肥料が多いと根腐れを起こすことがあるので気をつけましょう。
かかりやすい病害虫
とくにありません。
植え付けと用土
植え付け・植え替えの適期は3月もしくは10月です。水はけがよければ特に土質を選ばずよく育ちます。
ふやし方
植え替えるときに株分けするか、さし芽でふやします。
その他の画像
関連する植物
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ミント
種により様々な香りのバリエーションがあります。地下茎で伸びるものは地植え注意。