ノシラン
科名
ユリ(キジカクシ)科
学名
Ophiopogon jaburan
別名
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見られる場所
林縁 など
草姿
叢生
草丈
30cm~80cm
主な開花期
7月~9月

こんな植物です

見られる場所・季節

日本の本州(東海地方より西)、四国、九州、南西諸島、韓国の済州島などに分布する、毎年花を咲かせる常緑性の多年草です。海岸線にある林の下など薄明るい場所に自生します。

見た目

長さ50cmほどの細長い葉が湾曲しながら下向きの伸びます。株が大きくなるともりもり茂っていって草丈は80cmほどになります。葉は濃緑色で表面に光沢があります。夏~秋になると、葉の間から花茎を斜め上向きに長く伸ばして、その先端に真っ白い小さな花を穂状にたくさん咲かせます。花自体は地味ですが真っ白なので、薄明るい場所では浮き上がるように見えます。花後にできる果実は球状にふくらんで、熟すと美しいコバルトブルーになります。

名前の由来・その他

漢字を当てると「熨斗蘭」となります。『ノシ』の由来ははっきりせず、花茎が扁平で熨(の)されたみたいな形だから、葉っぱを祝儀袋などに付けられる熨斗に見立てた、など諸説あるようです。『ラン』は細長くてツヤがある葉をランの葉に見立てて付けられたものでしょう。ラン科の植物ではありません。

学名のオフィオポゴン・ヤブランはおもしろいことに日本語由来です。属名のオフィポゴンは日本語の「蛇のひげ」をギリシア語に直訳したもので、その意味もずばり「蛇のひげ」です。種小名のヤブランは「ヤブラン(藪蘭)のような」と言う意味で、草姿がヤブランに似ているところから来ています。ヤブランは同じ科で縁は近いですが、属は異なります。

性質・用途

病気も少なく日陰でも育ち、ツヤのある葉もきれいで添え物としてよい仕事をするので、樹木の下に植える下草や地面を被うグラウンドカバーとして広く利用されます。葉に白い筋や黄色い斑点などのきれいな模様が入る品種は、鉢植えにして観葉植物のように楽しむこともあります。同属のジャノヒゲ(リュウノヒゲ)もグランドカバーや下草など造園に広く利用されます。

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