ラナンキュラスの育て方
キンポウゲ科 学名:Ranunculus asiatics 用途 鉢植え 露地植え 切り花 早春~春の鉢花として出回る球根植物で、紙のように薄い花びらが幾重にも重なった姿が美しい草花です。園芸では秋植え球根として扱います。球根はゆっくりと吸水させてもどしてから植えます。 |
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
開花期 |
球根植え付け |
球根掘り上げ |
肥料 |
枯れた花や葉の掃除
花が枯れてきたら花茎の下から切り落とします。花びらの縁が枯れ始めたころが切る頃合いです。あまり長く付けておくと見た目が悪い上に、余分な栄養がとられ、傷んだ花にカビが生えて病気にかかることもあります。枯れ葉や黄色くなった葉も取り除き、株は常に清潔にしておきましょう。
球根の掘りあげ
花後に葉が黄色く枯れてきたら球根を掘り上げます。適期は6月頃です。掘り上げた球根は葉を取り除いて土を落とし、日当たりでしっかりと乾燥させてから涼しい暗所に貯蔵します。乾燥が十分でないと、高温多湿期に腐ることがあります。
日当たり・置き場所
日当たりのよい場所で育てます。凍結や霜に合わなければ戸外でも越冬できますが、ベランダなど風の当たらない場所のほうが無難です。寒風や乾燥にさらすと葉が傷み、凍結にあうと株がダメになります。かといって、冬に暖かい場所(15℃以上)に置くと間延びするので、ある程度寒い場所で締めて育てた方がよいです。寒冷地での育苗や冬に花つき鉢植えを入手した場合、室内の日当たりのよい窓際に置きます。
水やり・肥料
乾燥させると葉がすぐにしおれ、過湿にすると球根が腐って株がダメになります。土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えるようにします。
肥料は芽が出て花が咲き終わるまで、薄めの液体肥料を10日~2週間に1回与えます。
用土
水はけがよく、やや水もちの良い用土が適しています。赤玉土5(中粒と小粒を半々):腐葉土3:バーミキュライト2など。もしくは、草花用の培養土で充分です。
植え替え・植え付け
球根はもどしてから植え付ける
球根の植え付けは10月が適期です。市販の球根はかさかさに乾いており、そのまま植え付けると急激に水を吸って腐ります。ゆっくり吸水させて「もどす」必要があります。ラナンキュラスを育てる上で最初のポイントとなります。
球根のもどし方と注意点
1.湿らせた砂やバーミキュライト、固く絞った水ゴケと球根をビニール袋に入れ、一晩以上かけてゆっくりと水を吸わす。
2.湿らせたキッチンペーパーやティッシュペーパーで球根をサンドして、ビニール袋に入れるなり、ラップでくるむ。
ポイントは「ゆっくりともどすこと」なので、干し椎茸をもどすごとく水の中に直接球根を浸すような方法がよくないです。吸水中は日陰の涼しい場所に置きます。
乾燥した球根を鉢や庭に直接植えて、水を少しずつ与えてもどすこともできますが、一旦球根をもどしてからのほうが、傷んだ球根があった場合取り除くこともできます(黒ずんで水を吸わない球根も時にあります)。
球根の植え付け
水を充分に吸った球根はふくらんでピチピチになるので、改めて土に植え付けます。植え付けは5号(直径15cm)鉢に3球~5球ほどが目安です。露地植えは10~15cm間隔で植え付けます。
ふやし方
大きくなった球根を分けてふやすことができます。球根の付け根に白い短毛が生えている箇所があります。ラナンキュラスはここから芽を出すので、この部分を付けて分けるようにします。
タネからもふやすことができます。まき時は10月です。発芽温度は15℃前後で、20℃を越すとほぼ発芽しません。発芽まで2週間~3週間かかるので、それまで乾かさないようにします。
かかりやすい病害虫
病気 灰色カビ病 / 害虫 アブラムシ
春先からアブラムシが発生します。花茎や蕾、葉について吸汁するので薬剤を散布して駆除します。
灰色カビ病は多湿環境で発生しやすい病気です。枯れた花や葉から発生することが多いので、株は常にキレイにしておきます。
まとめ
球根はゆっくり吸水させ「もどして」から植え付ける
枯れた花や花こまめに摘み取る
6月頃に掘り上げてよく乾燥させて貯蔵する
関連するページ
ラナンキュラスとはラからはじまる植物
キンポウゲ科
球根植物