ラベンダーの育て方
シソ科 学名:Lavandula 用途 鉢植え 露地植え カナリア諸島~地中海沿岸、インドにかけて20数種が分布する小低木です。主に栽培されているものに、イングリッシュラベンダー、フレンチラベンダー、フリンジドラバンダ-、ウーリーラベンダーなどがあります |
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開花期 |
植え付け |
透かし剪定 |
肥料 |
季節・日常の手入れ ポイント
品種選び
イングリッシュラベンダー(真正ラベンダー)は上質な香りで、満開の時期の花姿も見事ですが、高温多湿に特に弱く、平地や暖地の気候では育てにくいです。高温多湿時期をいかに越すかが栽培のポイントですが、暑さに弱いのは、元々持っている性質なので限界があります。気に入ったものを育てたいものですが、ラバンディン系のようにある程度耐暑性の強い品種を選ぶのも大切です。
フレンチ・ラベンダーなどストエカス系のラベンダーは平地の季候でもよく育ち大株に育ちものが多く、花壇にも適しています。
花穂の切り落とし
花が満開になる前に、収穫も兼ねて花穂を切り落とします。ずっと花を見ていたいですが、これは株の消耗を軽減するために必要な作業です。ラベンダーは高温多湿を嫌う植物で、夏に向かって行くにつれ弱ることが多いです。開花でエネルギーを大きく消耗すると、暑さで極端に衰弱することもあります。夏に向けて体力を温存するために花は早めに切り落としましょう。切る位置は花穂から2節くらい下、葉の付いているちょうど上くらいがよいでしょう。葉の付いているちょうど上で切るのは、わき芽がすぐ下の葉の付け根から伸びてくるからです。
透かし剪定
葉が茂って風通しが悪くなると、蒸れて下の方の葉が黒く変色して枯れます。梅雨に入る前に混み合った枝を切ったり、枯れた枝葉を丁寧に取り除いて、株内部の風通しをよくします。
刈り込み剪定
株元から2/3あたりで、全体を丸く刈り込みます。茎の高さをそろえておくと開花時期に花が咲きそろいます。適期は種によって若干異なります。イングリッシュ系、ラバンディン系は冬~早春、フレンチ系は晩秋、デンタータ系で初秋~中秋が適期です。
日当たり・置き場所
日当たりのよい場所で育てます。日照不足になると花付きが悪くなります。梅雨~夏は高温多湿を避けるため、風通しのよい場所で管理します。ウーリー系は多湿に極端に弱いので気をつけましょう。
暑さに弱い反面、寒さには強くたいがいの種は0℃以上あれば越冬できます。耐寒性の最も優れるイングリッシュ系は-15℃程度まで耐えます。
水やり・肥料 ポイント
乾燥気味の土壌を好むので、水やりは土の表面が乾いてから行います。
肥料は植え付ける際に土に混ぜ込んでおけば、年1回、9月頃に追肥を与える程度で充分です。肥料を全く与えないと、株の体力が充分付かず、花が咲き揃わないことがあるので気をつけましょう。
用土
水はけがよく、腐葉土などの腐植質の入った土が適しています。赤玉土(小粒)5:腐葉土3:川砂2
など。
植え替え・植え付け
地植えは植え替える必要はありません。鉢植えはそのまま育てていくと、根がきゅうくつになって生長できなくなるので、一回り大きい鉢に植え替えるようにします。適期は生長がはじまる3月~4月頃です。
地植えは水はけをよくするために山高に土を盛り上げて植え付けます。
ふやし方
タネまき、挿し木でふやすことができます。挿し木の時期は5月~6月、9月~10月で、虫や病気のついていない芽を10cmほどに切ってさし穂とします。その際、土に埋まる部分の葉っぱは全部取っておきましょう。
タネまきは3月~4月におこないます。タネは発芽しにくく、芽が出るまで2週間ほどかかるので、それまで乾かさないように十分注意しましょう。また、発芽には一定の低温にある程度に期間あてる必要があります。タネから育てると品質(香りなど)にばらつきが出ることがあります。
かかりやすい病害虫
病気 ウドンコ病 害虫 アブラムシ
ウドンコ病は風通しの悪い環境で出やすい病気です。葉や茎が白い粉に覆われ、生育を阻害します。風通しのよい環境で育てるようにし、発生が見られたら早めに殺菌剤を散布します。
アブラムシは茎葉やつぼみについて吸汁する害虫です。見つけ次第駆除しましょう。
まとめ
寒さに強いが高温多湿に弱い
肥料は控えめに
透かし剪定で風通しをよくし、蒸れないようにする
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