もふもふしたさわり心地のよい葉
ラムズイヤー
科名:シソ科学名:Stachys byzantina別名:ワタチョロギ原産地:コーカサス~イラン草丈:30cm~80cm主な開花期:5月-7月(気温があれば周年)栽培難易度:
|
ラムズイヤーとは
コーカサス・イラン 毛並みのよい葉っぱ 花 |
アジア西部、コーカサス~イラクにかけて分布する毎年花を咲かせる多年草です。ワタチョロギの和名がありますが、あまり使われません。もっぱら英名のラムズイヤーで通っています。マット状に広がるので、地面を覆うグランドカバーに利用したり、花壇や寄せ植えにも利用できます。また、乾燥させた花や生葉をクラフトに利用できるので、ハーブとして扱うこともあります。日本には大正初期に入ってきました。
地際を這うように茎を伸ばして広がっていきます。葉は長さ10cm、先端がゆるくとがった楕円形です。葉や茎は銀白色の綿毛で覆われ、草姿全体が白っぽく見えます。特に葉の毛並みはなめらかで、もふもふした、いつまでも触っていたいようなさわり心地です。花の美しさや香り、グリーンの鮮やかさとはまた異なる、触感でも癒やしてくれるユニークな植物です。ラムズイヤーの名前はこの葉の形と毛並みから来ています。
初夏に花茎を立ち上げて紫色の花を階層状に咲かせ、開花時期の草丈は60cm~80cmになります。ひとつひとつの花は小さいですが、1株から何本も花茎を立ち上げ、1本の花茎に花をつけるので比較的目立ちます。銀白色の草姿と紫の花色が上品な雰囲気を出します。
園芸品種にピンク色の花を咲かせるオリンピカ〔'Olympica'〕、葉色がより銀白色に見えるシルバー・カーペット〔'Silver Carpet'〕があります。
その他の仲間
ラムズイヤーはシソ科スタキス属の植物です。この属は世界におよそ300種が分布します。最近は認知度がめっきり低くなりましたが、お正月に縁起物として食べられるチョロギ〔S. sieboldii〕はこの仲間です。
ヨーロッパでは紅紫色の花を咲かせるグランディフロラ〔S. grandhiflora〕や薬草になるオフィシナリス〔S. officinalis〕が栽培されています。