ヤサシイエンゲイ

中国原産の果樹

ライチ(レイシ)

ライチ
科名:ムクロジ科
学名:Lichi chinensis
原産地:中国南部
樹高:8m-10m(栽培では2-3mに抑える)
主な開花期:2月-4月
主な収穫期:6月-8月

難易度バー バー バー バー バー (ふつう)
耐寒性バー バー バー バー バー (ふつう)
耐暑性バー バー バー バー バー (ふつう)

ライチ(レイシ)とは

中国南部原産の落葉高木です。果樹として東南アジアや台湾、ハワイなどで広く栽培されています。日本には江戸時代の初めに入ってきたと言われています。国内では宮崎や沖縄などで栽培が見られます。原産地では100を超す品種があると言われます。

和名の「ライチ(レイシ)」は中国語の呼び名「茘枝(リーチー)」を音読みしたもので、属名のLichi(リーチ)もこの呼び名の転用です。

本来は樹高8-10mにもなる高木ですが、収穫のしやすさも考えてふつう樹高2-3mに抑えて栽培されます。2月-4月に淡い緑色の花を固まって咲かせます。果実は径2-3cmの球形もしくはタマゴ形で表面は亀の甲羅のように細かく割れて隆起しており少しトゲっぽく、熟すと紅色になります。果肉は半透明の乳白色で甘みと独特の香り、風味があります。果肉の中にはタネがひとつ入っています。

唐の時代、皇帝が楊貴妃のために長安から嶺南(福建省)まで人馬を犠牲にしてライチを取りに行かせたという有名な故事がありますが、鮮度の落ちが早い果実なので持って帰ってくるのは非常に大変だったでしょう。

育て方

栽培カレンダー
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開花期
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収穫
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剪定
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肥料
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日当たり・置き場所
一年を通してよく日に当てて育てます。暖地以外では露地栽培に不向きなので鉢植えで育てます。

耐寒性はあり0℃程度有れば冬越しできますが、凍死しないと言うだけで株が傷むこともあります。春以降の生育も考えると冬でも10℃程度が理想的です。

春~秋は屋外の日なたで育て、冬は寒風や霜の避けられるベランダや軒下などに移動させた方がよいでしょう。秋は最低気温13℃-15℃を目安に移動させます。また、開花期に長雨に当たると実付きが悪くなるので気をつけます(花粉が水に弱いと言われています)。

性質は強いですが、もともと亜熱帯性の樹木で年間を通して温暖な気候が好き、と言うことを忘れないようにしましょう。

水やり・肥料
土の表面が乾いたらたっぷりと水やりをします。冬の間はやや乾かし気味にします。低温期に乾燥気味にすることで花芽の形成が促進されます。

肥料は定期的に必要です。春~秋にかけて3ヶ月に1回肥料を施します。冬は要りません。

かかりやすい病気・害虫
カイガラムシ、ハダニ、ハマキムシ、カメムシ、ガ(蛾)などが見られます。

カイガラムシは薬剤が効きにくいので、被害が少ないうちに古歯ブラシなどでこすり落とします。

ハダニは高温乾燥時期に発生しやすい害虫で、葉の裏について吸汁して植物を弱らせます。薬剤を散布して駆除します。

ハマキムシは葉を食害する害虫です。葉をつづり合わせたり巻いてその中で生活します。葉ごと捕って駆除します。

ガ(蛾)やカメムシは果実に付いて吸汁します。果実に袋かけをして防除しましょう。

植え付け・用土
植え付けの適期は3月-4月です。水はけと水もちが良く、肥えた土を好みます。

ふやし方
とり木かタネまきでふやします。

タネまきはライチを美味しくいただいたあとに残ったタネを使います。タネは乾燥すると発芽力を失いますので、すぐにまいて発芽まで乾かさないようにします。タネを採った後、1週間も放置しておけば乾いてしまい、ほぼ発芽しません。 気温が25℃前後ある季節なら2週間から1ヶ月で芽を出します。 果実が収穫できるまで10~12年かかります(とり木の場合、5年くらいで実を付けます)。

手入れ
剪定 
ほおっておくとどんどん上に生長します。収穫を前提とするなら、樹高2-3mに抑えるように剪定します。剪定の適期は8月下旬頃、収穫後です。

重なり合った枝、太い枝、内側に向かって伸びる枝を付け根から間引いて、樹の内部まで日射しと風が良く入るようにし、上に伸びていく枝は切り詰めます。翌年の花(果実)は本年伸びた発育の良い枝の先端につくので、本年枝の先端は切り詰めないように気をつけます。

実付き
一度にたくさんの花を咲かせる割に着果率は低いです。また、年によって実付きには波があります。形・色の悪い実は小さいうちに摘み取ってしまいます。

収穫
完熟したものから順に収穫します。非常に日持ちの悪い果実で、収穫後1日おくと果実が黒ずんで褐色になります。短期保存する場合は冷蔵庫のチルド室(1~2℃)に貯蔵します。冷凍も可能ですがやはり果皮は黒ずみます。

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