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Topページランの基礎知識 もくじ

3. 学名を知ろう

学名とルール

学名は植物を特定するには必要不可欠な「世界共通の名前」です。ランは学名で呼ぶことが大半なので、ルールや何を表しているかを知っていた方がよいでしょう。

学名は一般にラテン語を用いますが、とりあえずは単語の意味を理解する必要はありません、読み方が判ればよいでしょう。アルファベット表記なので、ローマ字読みを駆使すれば(?)さほど大きく外さずに読む(発音する)ことができます。例外はありますが、それはたくさん読んで慣れて憶えてください。ちなみに学名の中でも符号や交配種の種小名、個体名などにはラテン語を用いません。

ラベル
植物園では読みやすいようカタカナで大きく表記されているが
必ず学名も書かれている

■属名と種小名

学名は属(属名)と種(種小名)の2つの組み合わせからなります。その後ろに命名者の名前を添えることもありますが、省くことが多いです。

属で大きく括り、種で特定するこの方法を二名法と言います。

学名1

属名の書き出しは大文字で、印刷するときはイタリック体で表記されます。

種小名は原種(野生種)なら小文字ではじまり、人工的に作られた種(交配種)の場合大文字ではじまります。種小名の頭文字をチェックすれば原種か交配種かの判断ができるということです。印刷時は原種がイタリック体、交配種が活字体で表記されます。また、交配種の種小名は1~3つの単語を使うことができ、それぞれの単語の頭文字を大文字で書きます。

属名は略号を使う

属名をラベルに書く際は略号を使うのが一般的です。すべて書いていると表記全体が長くなりすぎるためです。略号は決まっているので、主要なものは憶えておくと良いでしょう。属名が略号で表記されている場合はかならずおしりに「.」が付きます。

学名1

亜種・変種・品種

種に分けるほど大きな差もない場合は亜種(subspecies)、変種(variety)、品種(forma)を表す「符号+名前」をつけて区別します。ランではあまり使うことはないです。符号は「subsp.(sub.)」「var.(v.)」「fma.(f.)」という風に略号を使うことが多く、印刷時は活字体で表記します。属名の時と同じように略号を明記する場合、「略しています」という意味の「.」がおしりにつきます。

学名1

個体名

読んで字のごとく、特定の個体を指すとき使われる名前です。同種の中でも花の色などに個体差が出たとき、その特徴を他と区別するために用いられます。特にランは同種の中でも変異が大きいのでよく用いられます。

個体名は書き始めが大文字、シングルクォーテーションで括ります。印刷時は活字体で表します。

以下はパフィオペディラムのアイコヤマモトという交配種、その中でもグレイスという個体を表します。

学名1
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