球根は小さいが花は立派
リューココリネ
イクシオイデス |
科名:ユリ科学名:Leucocoryne別名:グローリー・オブ・ザ・サン原産地:チリのアンデス草丈:30cm-40cm開花期:4月-6月難易度 やや難しい |
リューココリネとは
球根 |
チリのアンデス山麓に自生する球根植物で5~12種ほどが知られています。日本では秋に球根を植え付けて春に花を楽しみます。葉は細い糸のようで球根から直接出て、伸びてくると直立できずに横に寝ます。春に花茎を長く伸ばしてその先端に数輪の花を咲かせます。花色は紫・青・白・藤色などで芳香があります。球根は小型で葉は頼りない感じですが、咲かせる花は美しく立派です。
名前はギリシア語のレウコス(leukos:白い)とコリネ(kotyne:こん棒)からなり、花の一部である「仮雄ずい」という器官の姿に由来します。
種類
プルプレア |
イクシオイデス〔L. ixioides〕
*(アスタリスク)のような形をした花を6~9輪花茎の先端に咲かせます。花の大きさは4cm程度で花びらの先端はブルーがかった藤色、中心が白色です。花には芳香があります。花びらが白色の変種もあります。
イクシオイデス’プルプレア’〔L. ixioides var. purpurea〕
イクシオイデスの変種でやや花びらが丸みがあり、花の中心部分が紫色になります。プルプレアとは「紫色」の意味。
アリアセア〔L. alliacea〕
イクシオイデスを小型にしたような種。
育て方
栽培カレンダー
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
開花期 |
球根植え付け |
日当たり・置き場所
半耐寒性の球根植物で、やや寒さに弱く霜や凍結に合うと球根が枯死してしまうこともあります。耐寒温度は4℃、暖地なら庭植えにしても簡単な霜よけ程度で冬を越しますがそれ以外の地域では鉢植えにして霜の当たらないベランダや暖房を入れていない室内で管理した方が無難です。
庭植えは日当たりの良い暖かい場所が適しています。ただ、上記のようにやや寒さに弱いので注意が必要です。球根の植え付けの適期は9月下旬から10月です。
高温多湿に弱く、日本では夏に球根が腐って消滅してしまうことがあります。
水やり・肥料
冬の生育期間中はやや湿り気味の土壌と高めの湿度を好むので、冬でも土が乾きすぎないようにしましょう。良い花を咲かせるためには冬の水切れはよくありません。ただし、常に土がじめじめ湿っているような環境も良くないので気をつけましょう。水はけの良い土を用いるのも大切です。
かかりやすい病気・害虫
特にありません。
植え付け・用土
庭植えは球根の高さの2倍の深さ、間隔は球根の幅3コ分あけて植え付けます。鉢植えの場合は浅く、球根の上に2cmほど土がかぶる程度にします(根の伸びる深さを十分確保するために浅めに植えます)。5号鉢(直径15cm)に4~5球が目安です。用土は赤玉土5:腐葉土3:川砂2の割合で混ぜた土を使います。
ふやし方
球根の基部に子球が発生するので、親球から外して植え付けます。芽が出たら薄い液肥を時々与えて育てていきます。上手に育てると2年くらいで花の咲く球根に生長します。イクシオイデス以外は子球ができにくいです。
手入れ
鉢植えは花後、徐々に水やりを減らして葉が枯れて休眠に入ったら鉢ごと雨の当たらない場所で管理し、秋になったら新しい用土で植え付けます。
庭植えは花後、地上部が枯れたら球根を掘り上げてよく乾かし貯蔵します。ちなみに夏でも涼しくて水はけの良い半日陰であれば植えっぱなしでも夏越しできることがあります。
ポイント
・生育期の水切れに注意
・高温多湿に弱い
・耐寒温度は4℃以上
自生地について
秋~春に多く雨が降り、夏の高温期は乾燥する地中海性気候の地域が原生地です。そういう意味では気候のあっていない日本ではやや育てにくい植物といえます。逆に気候や環境が合えば庭植えにしても簡単な霜よけ程度で数年間そのままでもよく花を咲かせるそうです。
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