
- 科名
- サガリバナ科
- 学名
- Barringtonia racemosa
- 別名
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- 原産地
- 東南アジア 太平洋諸島
- 大きさ
- ~15m
- 主な開花期
- 7月~9月
こんな植物です
東南アジア~太平洋諸島に分布する常緑性の高木で、日本では南西諸島に分布します。湿地を好み河口付近などで見られます。樹高は15mほどに達し、葉っぱは長さ20cm~30cmになります。
主な開花期は夏です。葉の付け根から花茎が下向きに30cm~50cm伸びて十数輪の花を咲かせます。花色は白~淡いピンクで、白くて長い雄しべがもさもさと生えてボール状になり、ケセランパサランのようでほわほわした感じです。雄しべの先端は花粉を出して黄色い点状に見えます。雄しべはたくさんあるのに雌しべはたった1本です。糸状で雄しべの中に紛れていますが、色が赤なのですぐに見分けが付きます。花は夜間に強い香りを放ち夜行性の虫を誘います。派手派手しさはないですが、何となく神秘的な雰囲気を持つ美しい花です。
生態など
花は短命で、夜開いて翌日の午前中には雌しべを残して咲いていた姿のままぽとりと落ちます。散った花は水に浮くので、植物園などでは水を張った容器の中に浮かべて見せてくれていることもあります。自生地では散った花が川面にたくさん浮いた様子が素敵なのだそうです。
果実は5cm前後のタマゴ型で縦に稜線が4本入ります。椰子の実などで有名ないわゆる「漂着種子」の一種で、水に浮いて海を流れ漂って運ばれていきます。繊維質の分厚い皮で被われており、海水に長期間浸っていても発芽力は失われません。現実を見ると遠くに漂着するのはまれで、多くは比較的近いところに流れ着くか、漂着できず水中に沈んでしまいます。どこからかは不明ですが、日本国内では和歌山県の白浜に漂着した記録があります。
利用
熱帯では防風や日除けのために植栽されることもあり、沖縄では庭木や街路樹などにも利用されています。植物園の温室などで見ることができますが、夜開性なので花がきっちり咲いているところを見る機会は少ないです。
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