シラー
ペルヴィアナ
- 科名
- ユリ(キジカクシ)科
- 学名
- Scilla
- 別名
- スキラ
- 原産地
- ヨーロッパ アジア アフリカ
- 大きさ
- 高さ5cm~80cm
- 開花期
- 2月~6月(種により異なる)
- 難易度
- ★☆☆☆☆(やさしい)
こんな植物です
〔〕内は学名、S.はScillaの略。
主にヨーロッパ、中央アジア、アフリカの温帯に分布する球根植物でおよそ80種が知られています。日本にもツルボ〔S. scilloides〕一種が自生しており、秋の野原などでピンク色の花穂を見ることができます。学名’Scilla’を’シラー’と読んでこの名前があるのですが、読み方違いで’スキラ’と呼ぶこともあります。
草丈は5cmほどのかわいらしいものから、40cmほどに育つものまであります。花の咲き方や大きさは種によって違いがありますが、地際から花茎を伸ばして穂状にたくさんの花を咲かせるのがオーソドックスです。花色は紫やブルー、白などがあります。葉は線形や帯状で地際から出てきます。
園芸では秋に球根を植えて春に花を楽しむのが一般的です。寒さに強くて育てやすいものが多く、鉢植えや地植えで栽培します。
名前の由来
シラーの名前はギリシア語のスキロー(skyllo:害になる)に由来すると言われています。球根の形態などから、一部をエンディミオン属もしくはヒアシントイデス属として区別することもあります。
種類
ペルヴィアナ〔S. perbiana〕
和名オオツルボ。ペルヴィアナは「ペルー産の」と言う意味ですが、 ポルトガル、アルジェリア、チュニジアなどが原産地です。シラーの中では中~やや大型で、草丈は30cm前後になります。日本でもよく栽培されており、環境が合えば植えっぱなしでもよく育つ強健種です。主な開花期は5月~6月です。花色は濃いブルーや白で、ピラミッド型にまとまって花茎の先端に小さな花がまとまって咲きます。球根は洋なし型で径5cmほどです。
シベリカ〔S. siberica〕
ロシア、ウクライナ、グルジアなどに分布するシラーの代表種です。草丈は10cm~15cmで主な開花期は2月~4月です。花色は濃いブルーや白で1本の花茎に数輪が付きます。控えめで愛らしい花です。園芸品種に大輪の’スプリング・ビューティー’、淡いブルー花の'タウリカ'などがあります。シベリカは「シベリア産の」と言う意味です。
ビフォーリア〔S. bifolia〕
南ヨーロッパ原産、ビフォーリアは「2枚の葉っぱの」と言う意味で、名前の示すとおり地際から2枚の葉っぱを出します(3枚出すこともあります)。開花期は2月~3月で、葉っぱが出てくると同時期に花茎を伸ばします。花色は鮮やかなブルーや淡い紫です。