断崖の女王の育て方
- 科名
- イワタバコ科
- 学名
- Sinningia leucotricha
- 別名
- ブラジリアン・エーデルワイス
- 原産地
- ブラジル
- 大きさ
- 15cm~25m
- 主な開花期
- 5月下~7月
- 耐寒性
- ややよわい
- 難易度
- ★★★☆☆(ふつう)
こんな植物です
正式な名前(学名)はシンニギア・レウコトリカと言います。以前はレクステイネリア属に分類されていたので、古い図鑑にはそちらの名前で書かれていることが多いです。原産地では野生のものが崖にへばりつくように生え、「断崖の女王」の'断崖'はそのライフスタイルに由来します。'女王'はおそらく草姿に対する形容でしょう。同じ属で園芸的に改良されたグロキシニアは鉢花として広く出回ります。
地下に扁平な球根(正確には地下茎の一部が肥大した塊茎-かいけい-)を作り、そこからひょろっと太めの茎を伸ばし、その先に長さ10cmほどの葉を数枚付けます。葉の表面は動物の体毛のようなビロード状の毛で覆われ銀白色に見えます。とても良い毛並みで、じっくり見ると美しいです。でたばかりのちっちゃい芽も白い産毛にくるまれていて赤ちゃんと言った感じで愛らしいです。頂点から濃いオレンジ色をした筒状の花を咲かせます。冬は落葉して塊茎の状態で過ごします。
英名でブラジリアン・エーデルワイスと言いますが、エーデルワイスの仲間ではありません。
育て方
- ・夏は風通しの良い明るい日陰
- ・冬は休眠するので断水
- ・用土は水はけのよいものを使う
●ポイント
栽培カレンダー
主な作業の適期
植え替え | 4月 |
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日当たり・置き場所
日当たりを好むので、春~秋の生育期はできるだけ日によく当てます。気温が高い時期によく育ちますが、強い日射しを嫌がるので夏は熱のこもらない風通しの良い明るい日陰に置きます。落葉・休眠する冬は凍らない程度気温が保てる場所に置きます。
水やり・肥料
高温多湿が好きなので、生育期は土の表面が乾いたら水を与えます。落葉をはじめたら水やりをストップし、春に芽が出るまで断水します。葉に水をかけると表面に生えた毛が寝て美観を損ねたり、水滴の付いた箇所から傷むことがあります(毛のせいで水を吸いやすく、乾きにくい)。
肥料は生育期に薄めの液体肥料をときどき与えます。
かかりやすい病害虫
とくにありません。
植え付けと用土
球根が大きくなり、鉢が手狭になってきたら春に植え替えをします。用土は水はけのよいものが適しており、山砂と赤玉土を主体にしたものや山野草の培養土を用います。
草姿がおもしろいので、球根の上1/3くらいが地上に出るように植え付けることが多いですが、球根が地中に隠れる程度に深く植えてもかまいません。後者の植え方のほうが球根が早く肥るとされています。
ふやし方
花後にできたタネをまいてふやすことができます。