チャボヒバの育て方
- 科名
- ヒノキ科
- 学名
- Chamaecyparis obtusa cv. Breviramae
- 別名
- カマクラヒバ
- 原産地
- 園芸品種
- 大きさ
- 4m~6m
- 主な開花期
- -----
- 耐寒性
- つよいほう
- 難易度
- ★★★☆☆(ふつう)
こんな植物です
ヒノキの園芸品種でヒノキに比べると枝葉が短くて密生する性質があり、その様子を短足のチャボに例えて名付けられました。生長がゆっくりな樹木で初期の生育は特に遅い(1m伸びるのに5~6年かかると言われています)です。ヒノキ・サワラ類の中ではオーソドックスで庭木としてもっともよく使われているもののひとつです。庭の洋風和風を問わずに幅広くマッチし、きれいに仕立てられたチャボヒバは何となく気品があり高級な感じがします。
こんもりと茂って様々な形に仕立てることができます。ヒノキには品種が多く、長い枝に細かく枝分かれした小枝が付くクジャクヒバも同様に扱われます。また、葉に黄色の斑が入るオウゴンチャボヒバやオウゴンクジャクヒバなどの仲間も知られています。
育て方
- ・大きくなると移植しづらい
- ・できれば葉先をはさみで切らない
- ・生長は遅い、樹形は少しずつ造っていく
●ポイント
栽培カレンダー
主な作業の適期
剪定 | 7月 / 11月~12月 |
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植え付け | 3月~4月 / 9月~10月 |
肥料 | 2月 |
日常の手入れ
生長が遅くすぐに樹形が乱れることはありませんが、生長の早い枝と遅い枝がどうしても出てくるので数年放置していると枝の伸びにむらが出て少々樹形が崩れます。手入れの方法は以下を参照にしてください。作業の適期は7月頃もしくは11月~12月。生長が遅い樹ですが毎年作業を行い、少しずつ樹形を造っていく、もしくは維持していくことをおすすめします。
1.込みすぎた枝ははさみで切る
葉が混みあうと風通しと日当たりが悪くなり枝が枯れやすくなるので(特に樹の内側に伸びるふところ枝が枯れやすいです)、混みあった部分の枝ははさみを使って切り落とします。小枝を切る際は葉先を切らない様に気をつけましょう。
2.葉の先端を摘む
次に全体の形を整えるために伸び出た葉の先端を手で摘み取っていきます。葉先をはさみで切ってしまうと切り口が茶色く枯れて見栄えが悪くなるので、できればはさみの使用は避けます。
時期によっては、はさみで刈っても葉が伸びてすぐに枯れが目立たなくなるケースもあるので、一概にはさみを使うなとはいえないですが自分の手の届く範囲の大きさの木なら少々手間ですが手で葉摘みを行ってたほうがいいです。
3.もみ上げを行う
葉をわしっと両手でまとめて持ち、くしゃくしゃと軽く揉みます。こうすることで枯れ葉や古い葉が落ちます。
日当たり・置き場所
日当たりと風通しのよい環境を好みますが、ある程度の耐陰性もあるので半日くらい日の当たる場所なら問題なく育ちます。
水やり・肥料
肥えた土でよく育つので年1回、冬に堆肥や鶏糞を木の周りにすき込みます。
かかりやすい病害虫
風通しが悪いとハダニが発生することがあります。枝が混みあった場合は切り戻して樹の内側まで風と日がよく通るようにします。
植え付けと用土
移植を非常に嫌う樹木で、一度植えてしまったら移動するのは困難です。高さ2m程度のものならまだ可能なようですが、それ以上大きな木は基本的に移植できないと考えた方がよいでしょう。そのことを十分理解した上、植え付ける場所は十分に考えましょう。
肥えた土が適しており、やせ地では充分育ちません。土には堆肥や鶏糞などを十分に入れてから植え付けます。植え付けの適期は春3月~4月、秋9月~10月です。植え付け後は幹がまっすぐ育つように支柱を添えて固定します。
数本を並べて植える場合、将来どの程度の大きさまで育てたいかにより違いますが90~120cm間隔で植え付けるのが適当です。
ふやし方
挿し木でふやすことができます。3月頃にできるだけまっすぐ素直に伸びた枝を10cmくらいの長さに切り落とし、下の方の葉を取り除いて土に挿し、乾かさない様に明るい日陰で管理します。うまく根付いても初期の生長は非常にゆっくりで、1mの高さの樹になるまで5~6年かかり枝の出も少ないです(その後、成木になると生長スピードは速くなります)。
その他の画像
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