チョコレートコスモスの育て方
- 科名
- キク科
- 学名
- Cosmos atrosanguineus
- 別名
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- 原産地
- メキシコ
- 大きさ
- 40cm~70cm
- 主な開花期
- 6月~9月
- 耐寒性
- つよいほう(凍結注意)
- 難易度
- ★★★☆☆(ふつう:園芸品種)
こんな植物です
〔〕内は学名。C.はCosmosの略
メキシコ原産で、毎年花を咲かせる多年草です。名前の示すとおり、コスモスの仲間です。深みのある赤色の花が特長で、甘い芳香を放つところから、この名前があります。
草丈は70cmほどになり、葉っぱは羽状に切れ込みます。ダリアのように根が球根状に肥大し、冬はこの状態で越します。
主な開花期は初夏~秋です。高温多湿が苦手で、平地では夏に咲き止むことも多いですが、冷涼な気候の地域では夏も元気に咲き続けます。ひょろりと伸びた花茎の先端に一輪の花を咲かせます(厳密には役割の違う2種の小花が集まり、一輪の花のように見せています )。花色は品種によって色幅があり、赤みの強いものから黒に近いものまであります。
原種(園芸品種の元となった野生種)の花は香りが強いですが、多湿や病害虫に弱い(特にウドンコ病にかかりやすい)欠点があります。広く出回っている園芸品種(キバナコスモス〔C. sulphureus〕など別種と掛け合わせて作られた雑種など)は比較的丈夫で育てやすく、花色も安定していますが香りが弱い、もしくは感じられないものが多いです。
名前の由来
種小名のアトロサングイネウスは『血のような暗赤色の』という意味です。おそらく花色に由来するのでしょう。
育て方
- ・原種は特に高温多湿が苦手
- ・球根ができるが、乾燥貯蔵はできない
- ・ウドンコ病に注意する
●ポイント
栽培カレンダー
主な作業の適期
植え付け | 4月中~5月中 |
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日常の手入れ
切り戻し
花がらは花茎の下の方で切り落とします。初夏に一通り花が咲き終わったあと、茎を丈の半分くらいに切り戻すと、脇から新たな芽が吹いて秋に再び開花します。
楽しみ方
斑入りや明るい葉色、シルバーリーフの植物とよく合います。インパクトの強い花色で、1株でも存在感があり、寄せ植えのアクセントとして利用するのも効果的です。同系色のペチュニアなどでシックにまとめるのも面白いです。鉢に単植で大株に仕立てるのもよし。 原種はデリケートでやや扱いにくいです。手軽に楽しむなら、園芸品種を選んだ方がよいでしょう。
日当たり・置き場所
日当たりのよい場所が適しています。高温多湿が苦手なので、梅雨入り~夏の間は特に風通しをよくすることが大切です。原種は蒸れると株が弱り、夏に枯れることもあります。風通しがあまりよくない場合、直射日光を和らげたり、明るい日陰に移動させるなどの工夫をして、できるだけ暑くならないようにします。
秋には茎葉が枯れ、地中に球根ができます。霜や凍結の心配がなければ戸外で越冬できます。ただし、球根といっても、掘りあげて乾燥保存はできません。凍結の恐れがある場合、鉢に植え替えて室内へ避難させるか、腐葉土などで覆って防寒します。
水やり・肥料
強い乾燥を嫌うので、水は土の表面が乾いたらたっぷりと与えます。
肥料は春と秋に施します。化成肥料などを少量施すとよいでしょう。特に秋の肥料は根を肥らせて翌年に備えるために大切です。園芸品種で夏も元気に育っているようなら、追加の肥料を与えてもかまいません。夏に弱っている場合、肥料は与えません。根が傷んで逆効果です。
かかりやすい病害虫
春~秋にかけて、ウドンコ病が発生しやすいです。薬剤を散布して防除します。
植え付けと用土
春の4月~5月が適期です。梅雨で株が弱るまで植え付けて大きく育てたい。
水はけのよいものが適しています。赤玉土(小粒)+鹿沼土(小粒)を同量混ぜた土7:腐葉土3の割合で混ぜたものなど。
ふやし方
基本的にタネができません。株分けかさし木で増やします。株分けは4月~5月、植え替えも兼ねて行うとよいでしょう。さし木は6月頃が適期です。