草餅でおなじみの野草
ヨモギ
科名:キク科学名:Artemisia princeps別名:モチクサ カズサヨモギ原産地:日本 朝鮮半島草丈:50cm-1m主な開花期:8月-10月難易度 (やさしい) |
ヨモギとは
日本(本州〜九州)、朝鮮半島などに分布するキク科の野草で、山野のほか日当たりの良い路傍や空き地でごく当たり前に見ることができます。
春に芽を出して50cm-1mの草丈に生長し、夏から秋に黄色い花粉を付けた小花を咲かせます。花粉は風に乗って運ばれます。晩秋に茎葉が枯れて地下茎の先に別の葉をつくり、その状態で冬を越します。
葉は深く切れ込んだ羽状、裏は綿毛が密生して灰色に見えます。この綿毛を集めたものがお灸に使われるモグサになります。若い芽は草餅に使われ、刈り取って乾燥させたものは漢方薬に用いられます。
キク科ヨモギ属には約250種の仲間がありますが、茎葉に芳香があり、ハーブや薬として利用されるものも多いです。ヨモギ類は草姿・用途が似ているものも多く、それらと区別するためデフォルトのヨモギを「カズサヨモギ」と呼ぶこともあります。
例えば、日本(関東より西・九州・沖縄)、中国、台湾、東南アジアなど広い地域に分布するニシヨモギ(学名:Artemisia indica)は見た目がそっくりです。沖縄ではフーチバと呼ばれ、料理に使われます。
ヨーロッパ原産のワームウッド(ニガヨモギ)やシベリア原産のタラゴンもヨモギの仲間でハーブとして利用されます。
育て方
栽培カレンダー1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
開花期 |
植え替え |
肥料 |
日当たり・置き場所
日当たり良い場所でよく育ちます。
水やり・肥料
地植えの場合、植え付けて根が落ち着くまで1-2週間は土が乾いたら水を与えます。それ以降は自然の雨だけで育ちます。鉢植えのものは土が乾いたらたっぷりと水を与えます。
肥料は植え付ける際、ゆっくりと効くタイプの粒状肥料を混ぜ込んでおきます。鉢植えは加えて、春-秋の生育期に液体肥料を月1-2回与えます。
かかりやすい病気・害虫
アブラムシの被害が見られます。ほおっておくと茎にびっしりと付いて吸汁するので、発生が少ない内に捕ってしまいます。
植え替え・用土
植え替えの適期は9月-10月で、株分けを兼ねて行います。鉢植えは鉢中が根できゅうくつになるので1-2年に1度は植え替えます。
水はけが良くて極端なやせ地でなければ土質は選ばず育ちます。鉢植えは赤玉土(小粒)7:腐葉土3の割合で混ぜた土を用います。
ふやし方
株分けとタネまきでふやすことができます。
株分けは地下茎を切って株をいくつかに分けて植え付けます。
タネまきは、秋にできたタネを採取してそのまままくか、保存しておいて春3月-4月頃にまきます。庭や鉢に直接まいて間引きながら育てると良いでしょう。芽が出るまで乾かさないようにします。
手入れ ポイント
繁殖力が非常に旺盛で他の植物を駆逐することがあります。植え付ける場所や数をよく考え、過剰な繁殖には気をつけましょう。
また、風によって飛ばされる花粉は人によってはアレルギーを起こすのでその点も注意したい。
利用
若葉は草餅、天ぷら、乾燥させた葉はお茶やヨモギ酒に利用されます。
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