ヤサシイエンゲイ

アンズの育て方

アンズバラ科 学名:Prunus armeniaca 用途 鉢植え 露地植え
難易度 バー バー バー バー バー(ふつう)

耐寒性 バー バー バー バー バー(ややよわい)

バラ科サクラ属の落葉樹で中国華北地方がふるさとです。主に果樹として扱われますが春に咲くサクラに似た花も美しいです。日本への来歴ははっきりしませんが、平安時代にはタネが薬用として利用されていたようです。

栽培カレンダー
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
開花期
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収穫期
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剪定
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植え付け
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肥料
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枝を切る、肥料を与える、植え付けるなど主な作業は落葉期に行います。家庭果樹に適した品種は「アンズとは」のページに載せておりますので、参考にしてください。→『アンズとは』

剪定・整枝(枝を切る作業) ポイント

剪定(枝を切る作業)は落葉期の冬に行うのが一般的です。伸びすぎて邪魔になった枝を切り詰める「間引き剪定」が基本です。枝を間引くことによって、花が咲く若い枝が伸びます。また、風通しも良くなります。

「春に枝が伸びて→夏に花芽が作られ→秋に落葉して→冬を越して→春に花を咲かせて→梅雨に実を結ぶ」という生育サイクルをとります。春に伸びた枝の中でも比較的短いもの(短枝)に花を付け、勢いよく伸びて直立した長い枝(徒長枝)には付きにくいです。ですから、剪定は徒長枝を中心に付け根から切り落とします。それに加えて3年以上経った古い枝も同様に切り落とします。古い枝は花付きが悪いからです。まとめると短枝を残して徒長枝・古枝を間引くのが基本となります。

メインの剪定は冬ですが、夏に枝が混みあって風通しが悪くなっている場合、邪魔をしている枝を間引く程度の作業を行います。

ほおっておくと高木になります。家庭果樹として育てる場合は3~4mを目安にそれ以上、伸びないように頂点を切り落としても良いでしょう。高木に生長してからこの作業を行うと木自体が傷みやすいので気をつけます。

鉢植えの剪定

鉢植えの場合、木の高さが鉢の高さの3倍までにおさまるように剪定をしてコンパクトにまとめます。それ以上高くなると鉢が倒れやすくなります。

季節・日常の手入れ
人工授粉

ほとんどの品種は1株で実を付けますが複数の品種を植えた方が実付きは安定します。ウメ、スモモ、モモの花粉でも実を結ぶので、それらの木が近くに植わっているとよく実が付くこともあります。さらに確実に実を付けたい場合は、花が咲いて花粉が出ているのを確認したら筆などを用いて雌しべに花粉を付けてあげます(人工授粉)。ほおっておいても昆虫が花を訪れて受粉してくれますが、開花時期がまだ春あさく、昆虫が活発に活動していないこともありますので、手間でなければ人工授粉をするとよいでしょう。

摘果(てっか)

開花1ヶ月に余計な実を摘む作業(摘果)を行います。摘果を行わないと充分果実が生長しなかったり熟す前にぽとぽと落ちることがあります。また、実を付けすぎたがゆえに、株が必要以上に体力を消耗し、翌年の実付きが悪くなることもあるので摘果は大事な作業です。葉っぱ20枚あたり果実1つを目安にし、偏りがないよう残します。鉢植えのものは7号~8号鉢植えで5~10果残すようにし、あとは摘果します。

日当たり・置き場所
日当たりの良い場所で育てます。どちらかというと冷涼で乾燥した環境を好みリンゴ栽培の適地と被りますが、暑さ、寒さに強く北海道北部を除いてほぼ全国で栽培可能です。鉢植えの場合、真冬は霜や寒風を避けられる場所におきます。

水やり・肥料
地植えのものは一度根付いてしまうと水を与える必要はありません。鉢植えのものは土の表面が乾いたらたっぷりと与えます。落葉時期は回数を減らして乾かし気味にします。

肥料は3月と9月、株元に化成肥料を施します。大量に与える必要はないですが、実付きに大きく影響しますので、毎年忘れずに与えるようにしましょう。

用土
水はけが良く、腐葉土などの有機質に富んでいて、やや粘土質で重い土が適しています。鉢植えの場合は赤玉土(小粒)6:腐葉土3:川砂1の割合で混ぜた土を用います。

植え替え・植え付け
植え付けは落葉期の12月~3月に行います。植え付ける場所には堆肥と鶏糞などの有機肥料を混ぜ込んでおきます。植え付け後は倒れないように支柱を立てます。

鉢植えの場合、実が付くようになった翌年から2年に1回のペースで植え替えます。

ふやし方
接ぎ木でふやします。適期は3月です。

かかりやすい病害虫
黒星病 アブラムシ コスカシバの幼虫

黒星病は果実の表面に斑点ができ、果実が奇形になる病気で雨の多い時期に発生します。殺菌剤を用いて予防します。

アブラムシは春先に発生する害虫で、つぼみや茎葉に付いて吸汁します。薬剤を散布して駆除します。コスカシバの幼虫は樹皮の内側に潜り込んで木を食い荒らす害虫で、幹から木くずの付いたヤニが出ていたら被害に遭っている証拠です。薬剤を散布して駆除するか、幹の表面をナイフなどで削って捕まえます。

収穫・利用
苗木から育てると3~4年で実を付けるようになります。黄色く熟して柔らかくなった果実を収穫して、生食やジャムに加工します。ドライフルーツにする場合は完熟する手前、果実の表面がまだ固めの内に収穫します。

まとめ 
剪定の基本は間引き剪定、時期は落葉期の冬
花後に摘果して果実の数を調整する
肥料は忘れず与える

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